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産業・経済
2011年10月12日(水)9:00

養殖海ブドウ14・5㌧販売

宮古地区10年実績 前年比6.3%の増


瑞々しく育った海ブドウを手にする長崎会長

瑞々しく育った海ブドウを手にする長崎会長

 宮古地区の8業者が2010年に養殖した海ブドウの販売量は、14・498㌧となった。前年の13・633㌧より0・865㌧(6・3%)増えたが、08年の17・797㌧と比べると3・299㌧(18・5%)減少した。1キロ当たりの平均的な販売価格は、3000円。10年産の総販売額は、これを基に試算すると、4350万円となる。県宮古農林水産振興センター農林水産整備課漁港水産班が、11日までにまとめた。


 2年連続落不作の要因には、栽培品種の主流を占めていた宮古産の生育不良を挙げている。原因は、解明されていない。今年は、今のところ順調に育っている。

 宮古産は粒が大きくて、隙間なく付くのが特徴。高野海ぶどう生産組合の長崎輝義会長は「できるだけ宮古産で、ブランドを作り上げたい」と意欲を見せる。

 高野における海ブドウの陸上養殖は、04年から始まった。長崎会長の海ブドウは、地元では居酒屋やスーパー、本土向けは仲買人や居酒屋に販売している。当初の販売先は島内中心だったが現在、半分は本土に流通するまでに拡大した。

 今後の課題には、一層の販路拡大と、高品質海ブドウの安定生産を挙げる。

 農林水産整備課漁港水産班は8、9日の東京都港区区民祭りに600パック(80㌘入り)を出品し、完売した。販路拡大を目的とする参加は、今年で4回目。試食販売した同班の中田祐二さんによると、取れ立て新鮮な海ブドウの際立つぷりぷり食感が好評だったという。

 天然の海ブドウは、県内では下地の与那覇湾や入江湾で多く取れ、天然に限れば宮古が本場。養殖は、そうした宮古的な物産のブランド化を目指してスタートした。


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