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社会・全般
2008年12月28日(日)18:01

車いすバスケのだいごみを

車いすバスケットサークル
 
今や、パラリンピックでも華やかなスポーツで注目される車いすバスケット。身近では沖縄シーサークラブの活躍も目覚ましい。去る十三日、『障害者の日=十二月九日』にちなむ「ふれあい・わいわいフェスティバル(市身体障害者福祉協会主催)のメーンイベントとして宮古で初めて車いすバスケットが行われた。火付け役となったのは、宮古病院に勤務する大新垣昌志(おおあらかきまさし)さん。 
 「健常者でも楽しめるスポーツとして近年人気が高まっている。障がいの有る無しを越えて一緒に楽しみたい」として、十月にサークルを立ち上げた。 毎週火曜日と木曜日の夕、久松中学校(知念安則校長)の体育館は、キュッキュッとバスケ車の走り回る音と、にぎやかな歓声で満たされる。車いすバスケットを楽しむ人たちだ。そこに、障がい者も健常者もない。ボールを取り合い、シュートを決めた時の満足感は仲間の拍手でさらに気分が高揚する。小回りやスピード感が持ち味のバスケ車は、誰でも乗りこなすことができ、あとは技術的なことだけ。発足三カ月目のサークルは、すでにその楽しみを満喫している。
 
 ふれあいフェスティバルには、沖縄本島から沖縄シーサークラブの三人(伊波朝一・勝連淳・砂川和雄)が招へいされた。メンバーらは沖縄代表選手で、九州大会を制覇するなどハイレベルな技術の持ち主。デモンストレーション試合は、この三人と結成まもない地元チームが対戦、激しいプレーを繰り広げた。会場となった久松中学校体育館は、次々と決まるシュートに参観者から惜しみない拍手が送られた。
 
 現在、サークルは十数人。中には親子で参加するメンバーもいる。今年四月に転勤で宮古に住むようになった沖縄本島の仲座好志(たかゆき)さんは、妻の梨沙(りさ)さんと二歳になる娘の心晴(こはる)さんと共に楽しむ。事故で車いすの生活を余儀なくされた佐和田勝也さん(二九歳)も、十月に入部、次第にその楽しみを満喫しつつある。理学療法士の伊良波美冴さん、その実習生の石垣養乃(やすの)さん。自営業の平良浩章さん。市社協職員の嵩原安任さんら、さまざまな職種の人たちが、車いすバスケでつながっている。
 
障がいの有無を越えたスポーツ/けん引者となった大新垣さん(34歳)
 今回のイベントは、大新垣さんの呼び掛けによるもの。学生だった二十歳の時、自動車事故で両足と右手が不自由になって車いすの生活に。二十三歳の時、車いすバスケットと出合い、活路を見いだす。「自分より重度の皆さんがプレーしているのを見て励まされた。仲間に入ることによって、仕事の面や生活の面で情報交換ができるようになった」
 
 県職員の大新垣さんは、昨年三月まで浦添市で活動する沖縄フェニックスに所属、重度の人たちのツインバスケットボールでも活躍してきた。昨年四月に宮古病院に赴任するも、宮古にその団体がなく、何とかその楽しみを伝えたいと、市社会福祉協議会に相談をもちかける。同協議会も、障がい者と健常者の架け橋になればと、沖縄シーサークラブを通し中古のバスケ車十台を購入、理解を示す久松中の知念校長の計らいで、体育館を使わせてもらう。「日は浅いが、これからメンバーを増やし、車いすバスケットの楽しさを広めていきたい」と意欲を示す。
 
宮古での普及を応援したい
沖縄シーサークラブの勝連淳(あつし)さん(三七歳)
 先日、『障害者の日』にちなんで、福祉協会と市社協の主催で開かれた「ふれあい・わいわいフェスティバル」に、ゲストとして招かれた沖縄シーサークラブの三人の一人勝連さんは、上野新里の出身。十七歳の時、バイク事故で車いすの生活に。現在、北中城村に住む。沖縄シーサークラブに入って十六年。「メンバーの中には、両親が宮古出身の池村祐司(二三歳)や、砂川和雄(三二歳)もいる」と話し、身近にハイクラスの選手たちがいた。
 
 勝連さんは、両親が平良に住んでいて年に二、三回は帰っている。「今回は招かれて来島したが、宮古のメンバーと楽しむために帰りの日を延ばした」と話し、集会の日の十六日、体育館にやってきた。この日の参加者は少なかったが、熱心な佐和田さんや嵩原さんは、勝連さんの懇切ていねいな指導を受ける。まず、柔軟体操で筋肉をほぐし、徐々に車いすを走らせながらボールの扱い方を学び、さらにシュートの方法など、次々とプロのお手並みを展開、メンバーはついていくのに必死だった。
 
 勝連さんは「ハンディをもつと、どうしても外に出るのがおっくうになる。そんな人たちのために車いすバスケが役立てるとうれしい。何より、ふるさとに関心をもつ人たちが増え、これからも応援していきたい」と話す。


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