12/15
2025
Mon
旧暦:10月25日 仏滅 丁 
社会・全般
2013年1月17日(木)9:00

ストレス掛からない接客を/観光バリアフリー接遇セミナー

障害、高齢者の対応学ぶ/サービス向上へ講演と実習


親川代表の講演に聞き入る参加者たち=16日、平良港ターミナルビル

親川代表の講演に聞き入る参加者たち=16日、平良港ターミナルビル

 NPO法人バリアフリーネットワーク会議(事務局・沖縄市、親川修代表)主催の「観光バリアフリー接遇スキルアップセミナー」が16日、平良港ターミナルビルで開かれた。講演で親川代表は障害者や高齢者の観光客にストレスを感じさせない接客の重要性を指摘し、ストレスを感じさせないためには接客・接遇者が当事者のストレスを理解する必要性

足の不自由な人を専用の器具を使って階段から運び出す方法を学ぶ参加者たち=16日、平良港ターミナルビル

足の不自由な人を専用の器具を使って階段から運び出す方法を学ぶ参加者たち=16日、平良港ターミナルビル

を訴えた。


 同セミナーは、障害者や高齢者の特性や立場を理解することで、観光サービスの質を向上させることを目的に開催されたもので、観光関連事業所や福祉施設の職員、障害者ら約50人が参加した。

 「観光地における移動・災害弱者に対する避難対応」と題した講演で親川代表は、バリアフリーとは社会の中から障壁(バリア)を取り除くこと、ユニバーサルデザインとは最初からバリアをつくらないことと説明し、「ユニバーサルデザインが観光地に一番必要なこと」との考えを提示。観光地として最もしてはいけないことの一つとして「ストレスを感じさせること」を挙げ、それを避けるためには、障害者や高齢者がどこにストレスを感じるのかを受け入れ側が理解し、それを取り除くよう呼び掛けた。

 視聴覚障害者に対する配慮としては、見える情報を聞こえる情報に変えること、聴覚障害者には聞こえる情報を見える情報に変えることが必要と指摘する親川代表。ホテルなどで宿泊する視覚障害者に非常口の場所を教える場合は、部屋のドアを背にした状態からの行き方を教えるべきと呼び掛けた。

 さらに「安心と安全はすべての人に平等でなければならない」との考えを示した上で「障害者や高齢者だけの問題ではなく、特に観光地は災害が起きた場合、右も左も分からない観光客の避難をどうすれば良いのか、常に考えておく必要がある」と訴えた。

 講演後には体験実習が行われ、参加者たちは足の不自由な人を専用の器具を使って階段から運び出したり、車いすでの段差の上り下り、高齢者疑似体験などを実施。講演の前には、「自立生活センターまんた」の長位鎌二良代表が障害当事者として、宮古島のまちなかには段差などのバリアがまだまだあること、バリアフリー対応とうたわれていても実際には使いづらい施設があることなどを報告した。

 同セミナーは県の「2012年度誰にでもやさしい観光地づくり形成事業・観光バリアフリーサポーター育成事業」の一環として実施された。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年12月14日(日)9:00
9:00

新部長に野中さん選出/観光協青年部が臨時総会

宮古島観光協会青年部(西村貴宏部長)は13日、市内の飲食店で臨時総会を開催し、第代青年部長の選出を承認した。新部長には、たびのホテルlit宮古島支配人の野中泰斗さん(44)を選出した。

2025年12月10日(水)9:00
9:00

路線バスが週末無料に/市制施行20周年記念事業

13日スタート、8日間実施   市は9日、市制施行20周年記念として「宮古島生活バス路線利用促進事業」を実施すると発表した。同事業は島内を運行する路線バス7路線を週末など計8日間を無料とする。市役所で記者会見した市企画政策部の石川博幸部長は「この機会…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!