12/05
2025
Fri
旧暦:10月16日 先勝 戊 
教育・文化 社会・全般
2010年5月14日(金)16:21

平良好児賞に森田たもつ氏/短編集「蓬莱の彼方」/22日に授賞式

「緻密な構成、筆力豊か」/選考委

森田たもつ氏

森田たもつ氏

第14回平良好児賞(宮古毎日新聞社、同賞実行委員会共催)の選考委員会がこのほど、市内レストランで開かれ、森田たもつ氏(50)=本名・森田保、平良、歯科医師=の「蓬莱の彼方」(発行所・ボーダーインク)に決まった。授賞式は22日にホテル共和で行われる。平良好児賞候補は6作。森田さんは初の候補で受賞を決めた。受賞作は、宮古島を意識し市井の人々に光を当てた短編集。タイトルの「蓬莱の彼方」は、与那国島を中心に行われていた「闇交易」の史実を基に、主人公山本富之助の波乱に満ちた人生を描き第34回新沖縄文学賞を受賞した。
 ほかに、都会での音楽活動に終止符を打ち、故郷に戻って活動を続ける男の気持ちや心の葛藤をユーモアやペーソスあふれる文体でつづり第3回おきなわ文学賞一席・県知事賞を受賞した「オールド・マーチン」、振り込め詐欺を題材に人と人とのつながりを描いた第36回琉球新報短編小説賞受賞の「メリー・クリスマス everybody」など4編が収録されている。
 
 選考委員の仲宗根將二さんは、森田氏の作品について「舞台は宮古のようでいて都会の片隅を思わせる。筆力のなせるわざであろう」、仲地清成さんは「緻密(ちみつ)な構成と的確な表現でリアリティーを感じさせる」、友利昭子さんは「人生の哀歓と人間への信頼や愛を表現していて、読後感が爽やかである」とそれぞれ評価した。
 森田氏は「次世代につないでいくという使命も託された受賞だと思う。文学を目指す若い人たちの刺激になるよう、これからも一生懸命頑張りたい」と話した。

 平良好児賞 長年宮古の文学界をリードし、「宮古文学に種をまく人」と呼ばれた故平良好児氏の遺志を受け継ぐため、平良氏が亡くなった翌年の1997年に創設。以降、毎年1度、宮古にかかわる各種文芸ジャンルで、優れた文筆活動をした個人や団体を表彰している。これまでに�個人、1団体が受賞ている。昨年は該当作なしだった。宮古毎日新聞の創刊�周年を期に2005年から本社が主催を引き継いだ。

受賞作の短編集「蓬莱の彼方」


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年11月6日(木)9:00
9:00

入域観光客66万5000人/25年度上半期

前年比3万人増 過去2番目に多く 2025年度上半期(4月~9月)の入域観光客数は前年比で3万6414人(5・79%)増の66万5270人だった。過去最多となった18年の68万355人に迫る2番目の記録。市観光商工課が5日発表した。9月の入域観光客数は12万7…

2025年11月5日(水)9:00
9:00

下地島・台中線新規就航へ/スターラックス

台北線は再開、来年2月から   下地島エアポートマネジメント(鶴見弘一社長)は4日、今年8月から10月24日まで下地島-台湾(台北)線を運航していた台湾のスターラックス航空が来年2月から再び同路線を運航すると発表した。今回は台北だけでなく新たに下地島…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!