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社会・全般
2013年8月6日(火)9:00

雨よ降れヒヤサッサ/城辺比嘉

クイチャーで雨乞い/天に届けとキビ農家ら


恵みの雨に期待しクイチャーを踊るお年寄りたち=4日、比嘉公民館前

恵みの雨に期待しクイチャーを踊るお年寄りたち=4日、比嘉公民館前

 少雨状態が続く宮古島地方に恵みの雨が降ることを祈願する「雨乞いクイチャー」が4日夕、城辺比嘉自治会(下地修会長)で行われた。農作業を終えたサトウキビ農家らが参加。大地を踏みしめて天に届けとばかりに「ヒヤサッサ」と声を張り上げた。地下ダムでは龍の舞が披露され、水が満々と貯まるよう竜頭を空に突き上げた。




地下ダム水位水質監視施設で龍の舞を披露する宮古龍獅団のメンバー=4日、城辺福東

地下ダム水位水質監視施設で龍の舞を披露する宮古龍獅団のメンバー=4日、城辺福東

 雨乞いのクイチャーは午後5時から、比嘉公民館前の広場で行われた。

 スピーカーの音量を最大限にし、地域の人たちが輪になって土煙が上がるほどに大地を踏みしめた。

 かん水を終えたトラックも来て、クイチャーの輪の中に散水し恵みの雨を演出した。

 しばらくすると北の空に雨雲が広がり、「祈りが通じた」と住民たちを一瞬喜ばせたが雨は降らなかった。

 参加した下地初枝さんは、1975年の沖縄国際海洋博覧会の会場で3日間、クイチャーを踊ったことがあるという。「比嘉のクイチャーは伝統がある。私たちの願いは、天の神様にきっと通じる」と笑顔を見せた。

 照屋秀雄さんは、旧城辺町時代にも雨乞いクイチャーを踊ったことがあると言い「その時も雨が降った。過去の経験から高い確率で雨が降る」と自信たっぷりだった。

 この日は、福東にある地下ダムでも宮古龍獅団(砂川吉一団長)が龍の舞を披露した。

 龍は水のシンボルともいわれることから、雨を呼び起こしてほしいと17㍍の龍を太鼓とかねの音に合わせて上下左右に動かした。

 地下ダムを管理する宮古土地改良区の仲間克理事長は「このままだと地下ダムの水が心配だ。農家のために一雨ほしい」と話した。


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