豊年祭の成功を祈願/多良間
八月踊り「手始め御願」
【多良間】多良間村の豊年祭「八月踊り」の成功を祈願する「手始め御願」が20日、仲筋、塩川両字の拝所で行われた。泡盛や塩を供えて、豊年祭が無事に執り行われるよう祈った。今年の八月踊りは9月1日に仲筋、2日には塩川で正日(ショウニツ)がそれぞれ披露され、3日には各字で「別れ」が行われる。
仲筋の土原御願所では、地元関係者らが拝所の周りをきれいに掃除した後、神様に手を合わせて八月踊りの成功を祈った。
この後、踊りの師匠や八月踊りの熟練者たちが、本番幕開けで踊る古典踊りを三線座の音合わせとともに披露した。
仲筋字会の垣花満副会長は「八月踊りを見に来てくれる人たちが満足してもらえるよう、本番では奉納や余興を成功させよう」と呼び掛けた。
那覇から同村にUターンし、今回、仲筋組座に入会した波平夏希さん(23)は「せりふがたくさんあり覚えるのは大変だが、村の伝統行事に参加できるのは光栄」と話した。
八月踊りは旧暦の8月8日から3日間の日程で行われる。初日は仲筋の土原御願所、2日目は塩川のピトゥマタ御願所でそれぞれ組踊りなどが演じられる。「多良間島の豊年祭」という名称で1976年に国の重要無形民俗文化財に指定された。