12/15
2025
Mon
旧暦:10月25日 仏滅 丁 
社会・全般
2016年6月14日(火)9:03

「判断できない」と結論/陸自駐屯地問題

市情報公開審査会が答申


饒平名会長(左)から答申書が下地敏彦市長に手渡された=13日、市役所平良庁舎

饒平名会長(左)から答申書が下地敏彦市長に手渡された=13日、市役所平良庁舎

 沖縄防衛局(防衛省)から宮古島市に提出された「陸上自衛隊駐屯地建設事業」に関する計画書・協議書一式について、市の不開示判断に対して審査をした「市情報公開および個人情報保護審査会」(会長・饒平名正也弁護士)は13日、下地敏彦市長に審査結果を答申した。内容は「本件対象文書を市が保有していないことから当否を判断することはできないとの結論に至った」とし、この問題を巡る当局の手続きについては、改善を求める文言も記された。

 平良庁舎で行われた答申では、饒平名会長から下地市長に答申書が手渡された。今後、市では答申内容を吟味した上で、市としての見解を申し立てた団体に文書で送付するとしている。

 この審査会は、宮古島市が市民団体2団体から請求された同計画書・協議書開示について「不開示」の判断となり、両団体からの「異議申し立て」を受けて、開催された。

 これまでの経緯としては、2団体からの異議申し立てを2月5日と2月26日に受け付けているにもかかわらず、当局側が同審査会会長に諮問したのは大幅に遅れて4月8日となっていた。

 この間に、沖縄防衛局が対象文書の事前協議を取り下げ、市の説明では4月6日に対象文書を防衛局に返還。諮問時点では、市が文書を保有していない状況となっている。 

 答申文では、「市において本件対象文書を保有する段階で、条例の定めに従い、当審査会に速やかに諮問していれば、審査して、その結果を市に答申し、市も本件異議申し立てに対する決定をすることができたが、審査の前提となる行政文書自体を市が保有していないことにより、不開示決定の当否についてこれを判断することはできない」と結論づけている。

 さらに、答申文では「異議申立人に対して同文書不存在を通知していないことや、異議申し立てに対する当審査会への諮問に時間を要したことなど、市の対応には改善すべき点がある」と指摘した。

 この判断を受けて、開示請求団体の一つ「てぃだぬふぁ 島の子の平和な未来をつくる会」の石嶺香織共同代表は「文書を保有していなかったことが原因で開示できないとなっているが、市が防衛局に返却していることに疑問を感じる。市が開示したくないために返却したのかとも思える。市の不手際で諮問を止めたことについて、改善すべきと記しているが、これに対して市から私たちに対して謝罪なりがあるのか、このまま不利益を覆ったままでは納得できない。このことに対しての対応求めたい」との見解を示した。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年12月14日(日)9:00
9:00

新部長に野中さん選出/観光協青年部が臨時総会

宮古島観光協会青年部(西村貴宏部長)は13日、市内の飲食店で臨時総会を開催し、第代青年部長の選出を承認した。新部長には、たびのホテルlit宮古島支配人の野中泰斗さん(44)を選出した。

2025年12月10日(水)9:00
9:00

路線バスが週末無料に/市制施行20周年記念事業

13日スタート、8日間実施   市は9日、市制施行20周年記念として「宮古島生活バス路線利用促進事業」を実施すると発表した。同事業は島内を運行する路線バス7路線を週末など計8日間を無料とする。市役所で記者会見した市企画政策部の石川博幸部長は「この機会…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!