05/03
2024
Fri
旧暦:3月25日 先負 丁 
社会・全般
2016年8月7日(日)9:03

漁師と「アギヤー」写真に/中村さん、出版記念講演

講演する中村征夫さん=6日、伊良部公民館

講演する中村征夫さん=6日、伊良部公民館

 写真家、中村征夫さんの講演会(プラネット・フォー主催、伊良部島漁業協同組合共催)が6日、伊良部公民館で開かれた。中村さんは、伊良部島に伝えられている伝統漁法「アギヤー」で、グルクン(和名・タコサゴ)を追い込む漁師の姿などを写真で紹介。海の美しさと恵み、かつて栄えた漁師町を振り返った。

 講演会は、アギヤー漁を30年にわたり記録した写真集「遙かなるグルクン」の出版記念として行われた。

 講演で中村さんは「アギヤーでは、全員が自分の分担を分かっている。海の中で、流れるような作業が進行していく。カメラマンから見れば息を呑む美しさで、その瞬間を切り取り、見せてあげたいと思った」と話した。

 母船から海に飛び込む漁師や、竹製の脅し棒「スルシカー」を使って、魚群を網へ追い込む様子などをモノクロ写真で紹介した。

 グルクンを「青い宝石と思えるくらいに美しい」「泳ぐと『ヒュルヒュルヒュル』と音が聞こえてきそうだ」などと語り、グルクンの群れ泳ぐ様子や、袋網に入り引き上げられていく姿を紹介した。

 漁港を臨む急斜面にコンクリートの家が建つ佐良浜の街並みや、漁港にサバニがぎっしりと停泊している様子、漁師直伝のロープの結び方など、かつての漁師町の面影を切り取った写真と、それにまつわるエピソードは最後まで聴衆を引き付けていた。

 講演後は地元の漁師と意見を交わす「アギヤー漁師たちとの座談会」が開かれた。

 参加した一人の漁師は「きょうはグルクンが捕れるか捕れないか、ばくちのようなものだし、グルクンとの駆け引き、潮の読みを間違えると一匹も捕れない場合もある」と話した。その上で「アギヤーは、自分の感じている楽しさを証明できないほど楽しい」と語った。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年5月3日(金)9:00
9:00

各施設で子供無料、半額 大型連休きょうから後半

児童福祉週間 きょう3日から大型連休の後半がスタートする。6日まで4連休となり、各空港は混雑するほか、島内各地の行楽地では観光客に加えて地元の家族連れらでにぎわいそうだ。 厚生労働省では、子どもや家庭、子どもの健やかな成長について国民全体で考えることを目的に毎…

2024年5月3日(金)9:00
9:00

大輪の花で歓迎/観光客の撮影スポットに

下地のヒマワリ 国道390号の与那覇湾上地護岸沿いに植えられたヒマワリの花が咲き誇り、通りを行き来する観光客の目を楽しませている。初夏の青空が広がった1日午後、心地よい風に揺れる黄色の大輪の花に誘われて、多くの観光客がヒマワリと一緒に記念撮影をする光景が広がっ…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!