12/05
2025
Fri
旧暦:10月16日 先勝 戊 
政治・行政 社会・全般
2010年11月11日(木)9:00

市、4900万円返還へ/不適正支出問題

独自の判断で補助金流用


不適正経理と指摘された補助金の返還を決め会見する下地敏彦市長(右)=11日、市役所平良庁舎

不適正経理と指摘された補助金の返還を決め会見する下地敏彦市長(右)=11日、市役所平良庁舎

 会計検査院の決算検査報告で、2003~08年度の国庫補助事業事務費の不適正支出を指摘された宮古島市の下地敏彦市長は10日午前、市役所平良庁舎で会見を開き、不適正金額4947万円(うち国庫補助金相当額3373万円)を請求に応じて全額返還する方針を示した。市は検査対象期間に独自の判断で補助金を流用し、別の事業で支出してきたことを認めた。下地市長は「今後は法令を順守して補助金を支出していきたい」と述べた。


 会計検査院から指摘された不適正金額は農林水産関係補助事業の事務費に当たる。不適正金額の内訳は▽需用費2442万円▽賃金2142万円▽旅費362万円-。

 会計検査院は事務費に該当する需用費、賃金、旅費を本来の使途とは違う目的で支出したことを「不適正」と指摘した。いずれも市の判断でやりくりしたことが「不適正」「補助対象外」とされた。

 具体的にはAの事業でしか支出できない需用費(消耗品、燃料費など)をBの事業で使用したほか、Cの事業でしか認められていない臨時職員の賃金を別の部署で働く臨時職員に支出したりした。旅費でも同様のやりくりを行っていた。市は不適正経理の発生原因として▽年度末予算執行を目的とした駆け込み的発注▽業者とのなれ合いがあり不適切な発注および納品であるという認識が薄かった▽脆弱な財政-などを挙げた。

 会計検査院の検査期間は合併前の年度を含むため、旧市町村時代の経理も不適正と指摘された形だ。下地市長は「財政が脆弱な自治体は財源を有効に使いたい」と話し、不適正経理は各自治体が財源確保を優先した結果であることを挙げた。

 一方で「国庫補助とは関係のない部署で賃金などを使い、この部分が不適切であると指摘を受けた。今後は改めていく」と述べ、補助金の適正執行を徹底する姿勢を示した。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年11月6日(木)9:00
9:00

入域観光客66万5000人/25年度上半期

前年比3万人増 過去2番目に多く 2025年度上半期(4月~9月)の入域観光客数は前年比で3万6414人(5・79%)増の66万5270人だった。過去最多となった18年の68万355人に迫る2番目の記録。市観光商工課が5日発表した。9月の入域観光客数は12万7…

2025年11月5日(水)9:00
9:00

下地島・台中線新規就航へ/スターラックス

台北線は再開、来年2月から   下地島エアポートマネジメント(鶴見弘一社長)は4日、今年8月から10月24日まで下地島-台湾(台北)線を運航していた台湾のスターラックス航空が来年2月から再び同路線を運航すると発表した。今回は台北だけでなく新たに下地島…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!