12/14
2025
Sun
旧暦:10月25日 仏滅 丁 
産業・経済
2018年12月15日(土)9:00

機械刈り 独禁法に抵触か/サトウキビ

公取室が口頭注意/運営協 統一4500円を解消


ハーベスターによるサトウキビ機械刈りの様子。統一された料金が独禁法に抵触する可能性を指摘された(資料写真)

ハーベスターによるサトウキビ機械刈りの様子。統一された料金が独禁法に抵触する可能性を指摘された(資料写真)

 サトウキビの機械刈り料金が独占禁止法に抵触する恐れがあるとして、宮古地区ハーベスター運営協議会が沖縄総合事務局公正取引室から口頭注意を受けていたことが分かった。1㌧当たり4500円に統一している料金が競争を制限しているという指摘を受けたものとみられる。これを受けて運営協議会は統一料金を解消。今後は生産法人の裁量で料金を設定することができる。ただ、今期は従来の4500円が水準になるという見方が強い。

 今年5月、運営協のメンバーや事務局の担当者が公取に呼び出され、口頭で注意を受けたという。

 関係者によると、4500円という料金を申込書等に明記すること自体が独占禁止法に抵触する恐れがあるという指摘だった。

 今回の口頭注意については宮古島市など関係機関も把握しており、市は12日にあった市議会一般質問の中でこの問題に触れた。

 説明によると、統一料金設定は一定の取引分野における競争を実質的に制限することや、事業者の機能及び活動を不当に制限することになり、独禁法違反になる恐れがあるとして口頭注意があったとしている。

 また、「今後は、生産法人が独自の作業料金を設定するよう指摘している」という指導内容を公取見解として示した。

 沖縄総合事務局公正取引室は14日、本紙の取材に対し、公表義務はないとした上で、「否定もしないし肯定もしない」とした。

 一方、地区ハーベスター運営協議会は同日午後、与那覇武会長と宮國明雄副会長が取材に応じ、口頭注意があった事実を認めた。

 注意を受けて以降、さまざまな分野に及ぼす影響を考慮して断続的に協議を重ねたといい、今後は「協議会として作業料金の設定を行うことはない」と口頭注意に従う意向を表明。「料金は各生産法人の裁量に任せていく」とした。

 今回の公取注意で、機械刈りの料金は約140ある生産法人が独自に設定できるようになった。だが、法人にも戸惑いがあり、1㌧当たり4500円という料金を変更するという生産法人は現状見当たらない。

 原則として自由競争の原理が適用されるが、当面は4500円の料金設定になるものとみられる。

 生産者の高齢化に伴う労働力の減退で、サトウキビの機械刈りは年々増加している。今期の申し込みも90%を超えている状況だ。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年12月14日(日)9:00
9:00

新部長に野中さん選出/観光協青年部が臨時総会

宮古島観光協会青年部(西村貴宏部長)は13日、市内の飲食店で臨時総会を開催し、第代青年部長の選出を承認した。新部長には、たびのホテルlit宮古島支配人の野中泰斗さん(44)を選出した。

2025年12月10日(水)9:00
9:00

路線バスが週末無料に/市制施行20周年記念事業

13日スタート、8日間実施   市は9日、市制施行20周年記念として「宮古島生活バス路線利用促進事業」を実施すると発表した。同事業は島内を運行する路線バス7路線を週末など計8日間を無料とする。市役所で記者会見した市企画政策部の石川博幸部長は「この機会…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!