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社会・全般
2020年2月15日(土)8:54

【行雲流水】(伊良部大橋)

 「伊良部大橋開通から5年、どう変わった島の暮らし」テーマごとに記名入りで連載されている宮古毎日新聞の企画記事のタイトルだ。架橋によって島の暮らしが変わる様子を明らかにする狙いがあっての企画として評価できる。それだけに読みごたえもあって考えさせられる内容だ

▼2月13日の新聞に最も知りたかったことを記事にしてくれた。「人口微増も世帯数大幅増」は架橋後の島の人口動態に大きな変化が起こっていることを示唆する。国全体が高齢化する中で離島・僻地の少子高齢化は極端になりつつあるのが現状だ

▼島での人口微増は本土出身の高齢者によるIターンや観光産業に関連する事業で一時的に転入してくる人たちの世帯増の結果とみるべきだろう。人口再生産を期待できない世帯である。転出について記事は触れていないがひとたび島を出た若い世代のUターンの例は知られていない。島の人口の自然増加が激減し学校が廃校となるのも架橋とは関係なく若い世代の少ない離島ゆえの現象だと思える

▼架橋によって車での移動が確保されたことは救急医療や治安体制の改善となり社会的便益をもたらし、車での移動を日常にする住民にとっては島外での買い物や娯楽を楽しむ契機となっている

▼一方で「どこにも行けない、行かない」移動困難な高齢者にとってはどうだろうか。シリーズは架橋による利点を強調しているが往年の海上交通とは異なる交通様式に違和感がないとは言えないだろう。急激な生活再編に対応できるかどうかで住民の二極化が起きていると言えなくもない

▼このシリーズは13日で終わりのようだが、さらなる企画を期待する。(凡)


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