12/07
2025
Sun
旧暦:10月17日 友引 己 
社会・全般
2020年2月18日(火)8:54

【行雲流水】(一輪のバラ)

 『薔薇二曲』(北原白秋)。一、薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク。ナニゴトノ不思議ナケレド。二、薔薇ノ花。ナニゴトノ不思議ナケレド。照リ極マレバ木ヨリコボルル。光リコボルル

▼この詩は生命の不思議、生命の神秘に気づかせてくれる。作者の北原白秋は後に子どもたちに語っている。「バラの木にバラの花咲く。何も不思議じゃないよね。でも、それを当然だと思う人はおバカさん。ここはぜひ、びっくりしておこうよ。不思議でしょう? 神秘でしょう? そう思う気持ちからいろんな学問が生まれるんだよ」

▼薔薇といえば、リルケの詩に「一輪のバラはすべてのバラ」という美しい一行がある。一輪のバラはすべてのバラと生きている不思議を共有しているということか。辻邦生は「目の前の一輪のバラを愛することは、すべての生を生きることと同じだ」と、生きることに希望をみいだした。「一輪のバラはすべてのバラ/そしてまた一輪のバラ/この花なしにどうして語れよう/私たちの希望であるものを」(リルケ)

▼ロシアの天文、物理学者ガモフに不朽の名著『不思議の国のトムキンス』がある。主人公のトムキンスはもろもろの事象に不思議を感じ、夢で、時空の相対性や量子の不思議な世界などを探求していく

▼子どもの世界は不思議に満ちている。しかし大人になるにしたがってすべてが「当たり前」のことになってしまう

▼科学でも、芸術でも、その創造活動の根底に不思議に驚く感性があり、そこから知的好奇心が生まれる。子どもたちには不思議に驚く心を!(空)


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年11月6日(木)9:00
9:00

入域観光客66万5000人/25年度上半期

前年比3万人増 過去2番目に多く 2025年度上半期(4月~9月)の入域観光客数は前年比で3万6414人(5・79%)増の66万5270人だった。過去最多となった18年の68万355人に迫る2番目の記録。市観光商工課が5日発表した。9月の入域観光客数は12万7…

2025年11月5日(水)9:00
9:00

下地島・台中線新規就航へ/スターラックス

台北線は再開、来年2月から   下地島エアポートマネジメント(鶴見弘一社長)は4日、今年8月から10月24日まで下地島-台湾(台北)線を運航していた台湾のスターラックス航空が来年2月から再び同路線を運航すると発表した。今回は台北だけでなく新たに下地島…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!