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社会・全般
2020年2月22日(土)8:54

【行雲流水】(ミバエ根絶記念碑)

 宮古のミバエ根絶記念碑の話題である。碑は歴史を語る生き証人ともいう。敷地や路傍、あるいはやぶの中に建っているが、碑には、建立者の思いや歴史背景などが刻まれている

▼宮古の市街地から県道平良城辺線を鏡原方面に向かうと、途中にJAおきなわ宮古地区本部が見える。ミバエの碑は、その中庭に建立されている。約25年前に触れて以来の再会である。ミバエとは、「ミカンコミバエとウリミバエ」の双方である

▼由来を語る碑文によると、沖縄では大正8年に初めて確認されている。ミバエの発生は果樹、果菜類への直接的な被害はもとより、植物防疫法に基づき県外への移動は禁止、または制限された

▼県は、昭和47年に国の助成と指導の下に市町村などの協力を得て防除事業を実施した。防除方法はミカンコミバエの場合、誘引物質を利用した「雄除去法」によって、ウリミバエは米国のニップリング博士の理論「不妊虫放飼法」で実施した。博士は、のちに日本国際賞を受賞する

▼その結果、防除事業が功を奏し宮古群島では、前者が昭和61年2月、後者は昭和62年11月に根絶を宣言した。碑は事業の成功と再び、ミバエを侵入させてはならない、という決意をもって、平成5年10月に建立された

▼今、ブームに沸くマンゴーやドラゴンフルーツ、パイナップル等の果樹、ゴーヤー、トウガン、カボチャ等の果菜類が検疫検査を受けず直接、県外に出荷できるのは、その功績によるものである。沖縄の農業を抜本的に改革。偉業を成し遂げた博士らの発案に、改めて心打たれた。(久)


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