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政治・行政
2021年4月14日(水)8:59

複数団体が入居に関心/旧平良庁舎

賃貸借軸に調整へ/宮古島市


旧市役所平良庁舎の跡利用に向けた議論が加速する(資料写真)

旧市役所平良庁舎の跡利用に向けた議論が加速する(資料写真)

 新庁舎の開庁に伴って無人化した旧市役所平良庁舎の跡利用に向けた協議が加速する。複数の団体が入居に関心を示している現状を踏まえ、座喜味一幸市長が担当部局に検討を急ぐよう指示した。公共施設等管理計画では賃貸借、売却の選択肢が示されているが、当面は賃貸借を軸に調整が進むものとみられる。

 市は1月に旧平良庁舎から新庁舎へ移転した。その後無人化しており、東西の駐車場を含めて人の利用がない状態が続いている。

 この庁舎への入居に関心を示すのが商工会議所や観光協会、保護司会、シルバー人材センターなど複数の団体だ。教育関係機関からの問い合わせもある。

 市議会での質疑のほか各団体と座喜味市長との面談でも話題に上るなど関心は高い。こういった現状を踏まえて市が庁舎跡利用のロードマップを描く。座喜味市長は市民の意見を取り入れるよう指示しており、計画を煮詰める組織の立ち上げも視野に入れている。

 具体的な計画の立案に当たっては、庁舎内外の人の動きが生み出すにぎわい空間の創出と地域の活性化を重視する。旧平良庁舎が周辺の市街地と住環境に溶け込めるよう多角的な検討が進められる見通しだ。

 内部では、観光地や帰省など自宅以外で仕事ができるワーケーションのスペースとして活用する案も浮上しており、市民の声を取り入れながらさまざまな角度から利活用を検討する。

 仮に、賃貸借を選択した場合、今後は建物の構造上の課題等を整理する。その上で賃料を含む賃貸借条件の設定に着手する。このため、跡利用計画の具現化に向けては一定程度の時間を要すものとみられる。

 市役所の旧平良庁舎は1993年4月に供用を開始した。それ以来、27年間にわたって行政運営の拠点として多くの市民に親しまれてきた。敷地面積は4819平方㍍。地上7階、地下1階の構造で延べ床面積は8119平方㍍ある。


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