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社会・全般
2011年4月14日(木)9:00

「黒糖で疲れ癒やして」/市民グループ

被災地へ1㌧送る


黒糖約1㌧を被災地に向けて出荷する市民グループと宮古製糖の皆さん=13日、平良港の宮古製糖倉庫

黒糖約1㌧を被災地に向けて出荷する市民グループと宮古製糖の皆さん=13日、平良港の宮古製糖倉庫

 「心身共に疲れている被災者を黒糖で癒やしたい」-。東日本大震災の被災者を励まそうと、市民グループが多良間島産の黒糖1㌧を14日、被災地に向けて送る。「東北へティダの恵みを!プロジェクト」と銘打ち、島内外で実施した募金活動で黒糖の購入費を捻出、趣旨に賛同した多くの市民が資金と善意を寄せた。プロジェクトを立ち上げた田口ゆり子さんは「こんな遠い島からでもできることはあった。協力してくれた人々の心を届けたい」と話すとともに、1日も早い被災地の復興を願った。

 


 「被災地に届けられる黒糖を送ってくれないでしょうか。私が買いますので」
 田口さんに届いたこんなメールがプロジェクト立ち上げのきっかけだった。田口さん自身「私にも何かできないだろうか。でもこんな遠くから何ができるのだろう」と無力感に苛まれてきたという。


 そんな矢先に届いたメールが田口さんを動かした。「ミネラルが豊富な自然食品を現地に届けて被災した人たちを少しでも元気づけたい」と思い立ち、賛同者を募ってプロジェクトを始動させた。


 立ち上げ後は、黒糖の購入費に充てる資金造成活動を展開。田口さんを中心とする6人が募金箱を持ち歩いて直接市民の善意を呼び掛けたほか、ホームページも作って島外の支援者を募った。


 活動を始めたのは先月25日だが、それから今月5日までのわずかな期間で資金は目標の30万円に達し、13日には宮古製糖から黒糖を購入した。同社はプロジェクトの趣旨に賛同して価格を抑えて販売、業務用(30㌔の塊状)と一口タイプの黒糖の計1㌧の積み荷作業も行った。


 黒糖を乗せた船はきょう14日、東京に向けて平良港を出港する。都内のボランティア団体が東北各地の避難所に届けるという。


 田口さんは「被災者の方々には、豊富なミネラルと栄養分を含んだ黒糖で少しでも元気になってほしい。遠く離れているけれど、協力してくれた人々の心が被災者の方々に届けばうれしい」と語った。


 同プロジェクトの活動は継続しており、目標の資金に到達すれば、もう一度被災地に黒糖を送るという。


 プロジェクトに関する問い合わせは事務局の田口さん(電話73・6343)か、公式サイト(http://projectida.ti-da.net/)まで。


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