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政治・行政
2011年11月9日(水)9:00

行財政改革の徹底を

市が新年度予算編成の方針説明


12年度の予算編成方針について担当課から話を聞く職員たち=8日、下地農村環境改善センター

12年度の予算編成方針について担当課から話を聞く職員たち=8日、下地農村環境改善センター

 2012年度市予算編成方針説明会が8日、下地農村環境改善センターで開かれた。担当課では今後、財政悪化が予想されることから、合併特例措置の段階的削減が始まる16年度までに財政構造の転換を図ることが急務とした上で、来年度の予算編成では行財政改革の徹底、経費の厳しい精査と抑制などに心掛けるよう呼び掛けた。


 説明会の冒頭、安谷屋政秀総務部長は市の財政について「今年度の当初予算額は約320億円だったが、毎年10億円ほど削減していき、合併特例の適応が終わる5年後までに280億円程度の規模にしなければ将来的に厳しい状況となる」と今後の見通しを説明するとともに「退職金の支出などに向けた基金の積み立てもしっかりと取り組んでいきたい」との考えを述べた。

 財政課は市の財政状況について、10年度決算では27億円あまりの黒字となったものの、その要因は地方交付税の臨時的増額によるもので財政構造の抜本改善が図られたとはいえないことを説明。現在は基準を下回っている財政健全化判断比率などの財政指数が今後、悪化することが予想されることから、地方債残高の縮減、財政調整基金などへの積み立ての確実な実施が必要との認識を示した。

 喫緊の課題としては、合併特例の適応に伴う約35億円の交付税が16年度から5年間で段階的な削減が行われることを踏まえ、財政構造の転換を図ること挙げた。

 予算編成を行うに当たっては、行財政改革を徹底するよう要請。また、歳入では市税や負担金などの徴収金の収納対策強化による積極的な財源の確保や、公有財産の有効活用、歳出では前例にとらわれることのないゼロベースの視点に立った経費の精査、消耗品や光熱費など経費の抑制、補助金や交付金の効果の見直しなどに留意するよう呼び掛けた。

 12年度の当初予算案は、1月末での一次内示、2月中旬での最終内示を予定している。


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