12年度6600万超の黒字/宮古島漁協
出資金減額など要因/日台漁業取り決め見直しを決議
宮古島漁協(粟國雅博組合長)の総会が29日、同漁協で開かれ、2012年度貸借対照表・損益計算書など12議案を承認し、「日台漁業取決めの見直し等に関する特別決議」「日中漁業協定の見直し等に関する特別決議」を全会一致で決議した。組合員の出資金減額と過去に漁業補償金で積め立てた後継者育成資金を計上したことで今期は6680万9000円の黒字、累積赤字は3842万6000円に縮小し、財務が好転した。
12年度の主要な事業活動によると、本モズクは、販売計画2680万円に対し実績4076万9000円、糸モズク販売計画775万円に対し実績407万3000円と計画通り出荷が図れた。
自営事業は、クルマエビ生産量および経費節減、魚病発生は十分な対応が実施でき、市場での評価も良くて、本池3面使用計画の中、2面使用で計画通りの出荷を実施した。生産高25㌧、販売額9800万円。
新年度の事業計画では「これまで懸案事項だった組合員と員外との区別を図るべく、写真入りの組合員証を発行して、密漁の取り締まりや差別化を図る」などとしている。
特別決議のうち「日中漁業協定の見直し等に関する特別決議」では「①北緯度以南の水域において、中国漁船の操業規制実施のため、日中漁業協定の見直しを図ること②協定の見直しが、図られるまでの間、中国国内法においても禁止されているサンゴ網漁業の実質的な取り締まり体制の構築。以上の実現に向けた対策を講ずるよう、国及び県に対し強く求める」としている。
このほか議案の「漁業権の取得及び行使契約の締結」「漁業権行使規則の制定」などを特別決議した。