12/05
2025
Fri
旧暦:10月16日 先勝 戊 
産業・経済
2016年10月21日(金)9:07

子牛生産「10年後は危機的状況」/市肉用牛産地協

高齢者主体に懸念/意見交換で現状と課題探る


子牛生産と出荷体制の強化に向けた今年度事業計画などを承認した市肉用牛産地協議会総会=20日、市役所上野庁舎

子牛生産と出荷体制の強化に向けた今年度事業計画などを承認した市肉用牛産地協議会総会=20日、市役所上野庁舎

 市肉用牛産地協議会(会長・砂川一弘市農林水産部長)は20日、市役所上野庁舎で「肉用牛繁殖増頭の現状と課題、その対応について」と題した意見交換会を行った。管内の経営状況から、60歳以上の高齢者や小規模農家が主体となって子牛生産地を形成していることが浮き彫りになった。「現状のまま推移すれば、今後10年のうちに危機的状況に陥ることが強く懸念される」として①傷病事故対策②妊娠鑑定の順守③削蹄の推進④伝染病予防対策-など、正確な情報を農家に伝えていく講習会の開催を確認した。

 宮古の肉用牛の経営状況は5年前と比べ、飼養頭数、農家戸数ともに大幅に減少している。

 比例して宮古家畜市場への子牛上場頭数も5年間で約1100頭減少した。

 生産農家戸数を年代別で見ると60歳以上が71%、40~59歳は26%で、20~39歳は3%(20代は0%)となっており、高齢化が顕著に進んでいる。

 規模別農家割合は10頭以下が72%と最も多く、11~20頭は18%、21頭以上は10%で、小規模農家が主体となっていることが伺える。

 意見交換では、子牛価格が高値で推移していく一方、将来的には子牛産地として危機的状況に陥ることが懸念されると指摘があった。

 会員からは「運動不足で背が低く太っている牛が多いため、農家には牛を放すよう指導しているが浸透しない」「削蹄すると流産するといううわさが農家の間で広がっている」などが報告された。

 このため、同協議会を構成する関係機関が連携して、正確な情報を伝える講習会の開催を各地区で開催することなどを確認。今後は、質量を兼ね備えた拠点産地の構築へ向け、さらなる振興支援策が必要だとした。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年11月6日(木)9:00
9:00

入域観光客66万5000人/25年度上半期

前年比3万人増 過去2番目に多く 2025年度上半期(4月~9月)の入域観光客数は前年比で3万6414人(5・79%)増の66万5270人だった。過去最多となった18年の68万355人に迫る2番目の記録。市観光商工課が5日発表した。9月の入域観光客数は12万7…

2025年11月5日(水)9:00
9:00

下地島・台中線新規就航へ/スターラックス

台北線は再開、来年2月から   下地島エアポートマネジメント(鶴見弘一社長)は4日、今年8月から10月24日まで下地島-台湾(台北)線を運航していた台湾のスターラックス航空が来年2月から再び同路線を運航すると発表した。今回は台北だけでなく新たに下地島…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!