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社会・全般
2017年6月2日(金)9:03

イノシシ6頭を駆除

わなで捕獲 駆除頭数は計20頭に

 官民一体となったイノシシの駆除作業が成果を挙げ始めている。市と民間は1日までに、足にワイヤーを巻き付けるタイプのわなでイノシシとみられる個体6頭を捕獲し、駆除した。4月下旬の猟銃駆除は悪天候の影響で不発だったが、城辺北海岸を中心に設置したわなに雄1頭、雌5頭がかかった。猟銃駆除の際に敷いたネットを使った包囲網が奏功した。本格的な駆除を開始した前年度からの駆除頭数は20頭に達した。

 宮古島には本来生息しないイノシシだが、昨年6月に捕獲した検体のDNAはイノシシだった。市は繁殖している公算が大きいとみて危機感を強める。市は前年度より、県猟友会石垣、竹富両地区のメンバーを迎え入れ、狩猟犬を使った駆除を実施。同年度は7頭を仕留め、わなにかかった個体を含めて計頭の駆除を行った。
 今年度は4月26、27両日に猟銃駆除を実施したが悪天候の影響で視界と音が遮られ、複数の個体を確認しながらも不発に終わった。

 ただ、市の職員と民間の有資格者が仕掛けた約40基のわなにかかった。わなはイノシシの足跡が確認できた地点に設置。わなにかかるとワイヤーが足に巻き付く仕掛けになっている。

 猟銃駆除の際、市が張り巡らせたネットで一定程度生息範囲が狭められていることも奏功し、この1カ月間で6頭を駆除した。

 個体の5頭が雌ということも大きい。うち1頭は身ごもっていたという。市と民間は引き続きわなによる捕獲を実施していく。

 市農政課は「引き続きわなを仕掛け、イノシシを駆除したい。農作物被害が出ている以上、全頭駆除に向けて取り組んでいく」としている。秋には再び猟銃駆除を実施する予定だ。

 イノシシは、サトウキビやイモなどの農作物を食い荒らしているものとみられる。市によると、サトウキビの新植夏植え圃場でも被害が出ており、土を掘り返して苗ごと食べてしまうという。地中のイモも、同様に食べられている。


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