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社会・全般
「幸の会」ユイマールで地域を元気に
西原ボランティア「幸の会」
西原公民館を拠点に一貫したボランティア活動を実践する「幸の会」。設立以来、会長として長年かかわってきた花城はるさん(85)に代わり、この四月、新しく会長に池間吉子さん(70)がバトンを引き継いだ。花城さんは「池間島から分村してきた西原は、当時の苦しく切ない思いを忘れないために、みんなで力を合わせて行こうという思いがボランティアにつながった。その精神を子や孫に継承していきたい」と話し、池間会長は「先輩たちが築いてきたボランティアの心を絶やすことなく実践していきたい」と意欲を示す。
平良字西原集落は年間を通した部落行事(祭祀)を中心に生活が営まれる。四十六歳から祭祀に組み入れられる女性ユークインマは、十年間その務めを果たさなくてはならず、集落の生活はこうしたユイマール(相互扶助)で成り立っている。ユークインマを卒業したのち、七十歳からは、みどり会という老人会に入会する。
老人会の中で生まれた女性を中心とする「幸の会」。最初は、だんだんと贅沢になる生活習慣を簡素化しようと、生活改善や青少年健全育成グループ、保護司などの地域女性グループが一緒になって活動を始めたのが、次第に地域のさまざまなボランティアにつながっていった。これまで、宮古地区交通安全協会や日本善行会から感謝状や表彰状を受けている。
年間の活動は、四月の春の交通安全運動からはじまる。小学校新入生の交通指導とあいさつ運動。黄色い旗を持って校門に立つ。トライアスロンでは、地域の清掃活動や当日の応援ボランティアなど。毎年、事務局へのマッサージ用バスタオルの贈呈も忘れない。社会奉仕として二重越の慰霊碑清掃も設立当初から毎月行われており、子育て支援に関しては保育園や幼稚園児との交流を積極的に行う。
西原民謡の歌と踊りの練習は毎月あり、成果は母の日や宮古厚生婦女性会のチャリティーショー、老人クラブ大会、老人施設の慰問などで披露される。健康保持にグラウンドゴルフやゲートボール大会なども欠かさない。定例会では、若い母親を対象に子育て相談にのったり、自らの向上のために講師を招いて教養講話を聴くなど、常に生き生きとした生活をおくる。
年間の事業計画は、社会奉仕、地域交流、ミニ集会、子育て支援、施設慰問など、多岐にわたって組まれ、地域を網羅した会員の活動は、西原集落にとって欠かせないものとなった。花城さんは「会の平均年齢は、年々高くなっているが、それでも元気で動けるということは、これまでの地域奉仕の心が息づいているからだと思う」と話す。