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社会・全般
「伝統文化こども教室」やらびたーぬあーぐ発表会
遊び歌・民謡・童謡唱歌/古き時代の子どもの世界を
かわいい着物姿の子どもたちは『豊年のうた』や子守歌『ばんがむり』、わらべうたの『じんじん』など、むかし懐かしい歌の数々を披露、会場は和やかなムードに包まれた。三月七日、城辺農村環境改善センターで行われた「やらびたーぬ あーぐ」(子どもたちのうた)発表会は、わらべうた愛好会の新城悦子代表が、昨年七月から開設した「伝統文化こども教室」を受講した二十五人の児童たちによるもの。五歳児から十歳の子どもたちが、三十回の受講の中で、宮古の方言や民謡、わらべうた、遊び歌などを習得し、堂々と発表した。
<伝統文化こども教室事業とは>
わが国の長い歴史と伝統の中から生まれ、守り伝えられてきた伝統文化を、将来にわたって確実に継承し、発展させることがねらい。同時に子どもたちが歴史、文化に対する関心や理解を深め、尊重する態度を育て、豊かな人間性を涵養(かんよう)することを目的とする。文化庁から委託を受け、(財)伝統文化活性化国民協会が募集し、各自治体の教育委員会などを通し、地元に根ざした活動を行う団体が、次代を担う子どもたちに伝統文化を体験、習得するための事業を実施するもの。
第一部は、沖縄本島・宮古・多良間島のわらべうたを中心に十曲を全員で紹介。「うっじゃがうま」では、多良間島の民話「うずらのかあさん」を小学二年生の下地若渚さんが方言で語り、同学年の金城景(ひかり)さんが共通語に訳した上で、わらべうたを紹介した。
二部では、宮古の遊び歌で、「まりつきうた」や「おーさーら」(おてだまのうた)、手遊び歌の「いっぽう、かっぽう」、輪遊びの「くいとぅくいとぅ」、虫や鳥遊びの「とぅんとぅ」(カマキリ)や「んーばとぅぬうた」(ハトの歌)など、しぐさもかわいらしく、会場を沸かせた。
三部では、「みんなでうたおうー日本むかしばなし」として、「うさぎとかめ」や「ももたろう」「うらしまたろう」「はなさかじいさん」「いっすんぼうし」「だいこくさま」「うしわかまる」など、むかし懐かしい童謡唱歌が披露され、会場からは一緒に歌い出す光景も見られた。
フィナーレは、中曽根兄弟姉妹四人による三線と太鼓の演奏で、漲水のクイチャーを踊った。フロアに下りた子どもたちは、演奏に合わせて元気に踊っていた。新城代表は、最後のあいさつで、「子どもたちの日常にあった子守歌や遊び歌は、連綿と歌い継がれてきた先人たちの知恵とユーモア。こうした歌や遊びが無くなろうとしている。この豊かな世界を子どもたちに伝えていきたい」と話した。