07/19
2025
Sat
旧暦:6月24日 大安 戊 
社会・全般
2010年9月20日(月)17:29

十五夜

 竹の中から生まれたかぐや姫は広く知られている。竹取翁に育てられたかぐや姫は、貴族やみかどに求婚されるが断り続け、8月日満月の夜、月の世界に帰る。千年余前のロマンに満ちた物語だ


▼ 宮古では「アカリヤニザ」の伝説を伝える。月と天の神は、人間に常世の命をつながせようとアカリヤニザを下界に使わした。一つの桶には永久の命をつなぐ「スディ水」が、もう一つの桶には死んで再生できない「スニ水」を入れてある。長い道程なのでアカリヤニザは休憩し放尿した


▼ その間に蛇がスディ水を浴びてしまった。驚き悩んだアカリヤニザは人間にスニ水を浴びせた。天上にもどり事の子細(しさい)を報告。怒りの天帝はアカリヤニザに桶を担がせたまま月の世界に立たせた


▼ アカリヤニザは人間に蘇生の道を得させるため、毎年節(シツ)の夜にスディ水をくんで下界にまき散らす。それで節の夜は小雨が降るといわれる。節の夜は産井の水を浴びると若返るといわれる。これを「若水」という


▼ 『宮古史伝』の著者慶世村恒任はこの伝説をロシアの学者ネフスキーに語る。ネフスキーは「月と不死」を著し世間に紹介した。子どものころ、月ではうさぎが杵をついているんだと言われ、そのように見えたものだ


▼ 満月の夜は庭で食事をしたという体験者もいる。ユートピア的な風景だ。今や人間が月を往来、滞在する時代だ。それでも中秋の名月はロマンを感じさせる。明後日は十五夜だ。読者はあの名月に何を思い、何を感ずるのだろうか。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年7月8日(火)9:00
9:00

フレーム切手の販売開始

宮古の風景や「まもる君」使用/郵便局   日本郵便沖縄支社(那覇市、金城努支社長)は7日、交通安全を願ったオリジナルフレーム切手を販売開始した。夏の観光シーズンを前に、安全運転で観光を楽しめるよう宮古島地区交通安全協会と協力して作成。色鮮やかな宮古島…

2025年7月5日(土)9:00
9:00

水難、交通事故注意を

外国人観光客に啓発活動/宮古島署など   宮古島署、宮古島海上保安部、市、宮古島地方気象台は3日、下地島空港で「水難事故および交通事故防止」の啓発活動を合同で行った。韓国と香港からの到着便に合わせ、署員や職員がパンフレットなどを配布し事故防止を訴えた…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!