表現できるもの見つけて
加藤さん南小で講演/元パラリンピック金メダリスト
南小学校PTA文化広報部主催の教育講演会が22日、同校体育館で開かれた。長野県出身で、現在は宮古在住の元パラリンピック金メダリスト・加藤正さんが講師を務め、「挑戦」をテーマに、これまでの自身の活動を紹介するとともに、「自分を表現できるものを見つけること」の大切さなどを語った。
小学2年生の時に骨肉腫により左足を失った加藤さん。中学生の時に水泳を始め、健常者と同じ大会に出場できたことから自信を持てるようになり、以後さまざまなスポーツにチャレンジしてきたという。パラリンピックは1988年のソウル大会には水泳で出場。94年のリレハンメル大会からはスケートの刃を付けた専用の「そり」に乗り、ホッケーやスピードレースを行うアイススレッジで4大会連続で出場。98年の長野大会ではスピードレースの500㍍と1500㍍で金メダル、1000㍍で銅メダルを獲得した。
「リレハンメルでは散々な結果だったが、メダルを目標に、4年間、目いっぱい練習して迎えた長野では金メダルを取ることができた」と振り返る加藤さん。「私はスポーツを使って自分を表現できるようになった。みんなも自分を表現できる何かを見つけてほしい」と呼び掛けた。
講演終了後、6年生の宮国龍之介君が「今回の話はこれから生きていく上で大切な財産になると思う。ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。