04/19
2024
Fri
旧暦:3月11日 先勝 癸 穀雨
社会・全般
2012年2月22日(水)9:00

「環境と子どもと脳」で講演/脳科学者・茂木さん

島外体験勧める


講演を熱心に聞く参加者ら=21日、市中央公民館

講演を熱心に聞く参加者ら=21日、市中央公民館

 脳科学者・茂木健一郎さんの「茂木塾in宮古島『環境と子どもと脳』」と題した講演が20日夜、市中央公民館で開催された。茂木さんは「環境は子どもに大きな影響がある。生まれるまでは子どもにとって母親の胎内が環境の全てであり、4歳ごろから別の人を認識し、母親を客観的に見始める」と述べた。環境も同様で一度離れることによって客観的に見ることができ、その良さが分かると指摘した。


講師の茂木健一郎さん

講師の茂木健一郎さん

 5月23~26日まで宮古島市で開催予定の高校生太平洋・島サミットのプレイベント。会場には約600人の市民らが参加し、茂木さんの講演を興味深く聞いた。 茂木さんは、「宮古島の環境の良さを、すばらしさを分かるためには一度島外の体験をした方が良い。出てみないと分からない」と比較することの大切さを説き「(島に)戻っても戻らなくても良い。古里という思いはその人の中に残る」と述べた。

 「沖縄は人々が苦労を共にしている。これは大切な文化で一番の環境。1人で大変だと思うと孤立するしつらい。人とつながっている実感があると人は大丈夫」と述べ、世界のウチナーンチュ大会を目の当たりにした経験から「沖縄は世界につながっているし、可能性を感じる」と、茂木さんは沖縄の良さを語った。

 茂木さんは「人はその成長過程で2割は父母から、残りの8割は社会に出てから会う人によって影響を受ける」と持論を述べた。そこで個性が育まれる。個性は唯一無二のもの。個性を認め合い、それが協力し合える社会にする必要があると強調した。20世紀は一つの物差しだけで測っていた時代だったが、今はそれぞれが個性を認め合い協力し合う時代に入っていると話した。

 一例として現代のインターネットによる人とのつながりや、個々人が得意分野を提供することで一つのものがネット上で創造されることなどを挙げた。

 参加者からは「睡眠と脳との関係は」「感動すると人に伝えたくなるのはつながりを求めているのか」などの質問が出た。

 脳と睡眠について茂木さんは「睡眠中に脳は昼間体験したことを整理している。それが時として夢になることがある」と説明した。

 また、伝達に関し「体験は話さないと伝わらない。人は伝えたいという本能がある」などと答えた。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年4月17日(水)8:58
8:58

専用ターミナルが完成/ビジネスジェット

CIQ施設も設置/下地島空港   三菱地所は、県が推進する下地島空港および周辺用地の利活用事業の一環として「下地島空港における国際線等旅客施設整備・運営およびプライベート機受け入れ事業」の一つとして、下地島空港周辺にビジネスジェット専用施設「みやこ下…

2024年4月7日(日)8:54
8:54

海岸ごみ「ほっとけない」/500人参加しビーチクリーン

「第3回ほっとけないプロジェクト~海辺のミライをみんなで守ろう」(主催・同プロジェクト実行委員会)が6日、新城海岸で行われた。宮古島海上保安部やボランティアサークル、空手道場など各団体のメンバー、家族連れ約500人が参加しビーチクリーンを実施。発泡スチロールや…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!