農林水産物輸送費補助/13年度も継続実施
当初予算28億円計上
県農林水産部流通政策課は13日、2013年度の「農林水産物流通条件不利性解消事業」説明会を県宮古合同庁舎で開いた。直近他県(鹿児島)までの輸送コスト相当分を補助し、本土市場での競争力向上を目指す取り組み。12年度から始まった同事業は、今年度も継続された。宮古の補助単価は飛行機の場合、野菜・果実が1㌔当たり115円以内、花き・水産物が同140円以内。船舶は全品目で1㌔35円以内に設定した。
13年度の当初予算は、約28億円を計上した。同事業は、沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)を活用する。
同事業を行う背景には、沖縄と県外大都市の市場が遠く離れ、輸送費が多額に上っている不利性がある。事業効果には、価格競争力向上のほかに県外出荷時期や出荷量の拡大も挙げた。
説明会には、農水産業関係団体の職員ら約60人が参加した。
あいさつで宜野座葵流通政策課長は「宮古は農業の盛んな地域で、県の拠点産地認定品目も、最近認定されたオクラをはじめてとして多い。宮古を代表するマンゴーは、6~7月にかけて出荷の最盛期になる」と述べ、事業の積極的活用を呼び掛けた。
補助対象は市場競争力の強化で生産拡大や付加価値向上が期待できる「県農林水産戦略品目」を中心とした品目。野菜はトウガンやゴーヤー、カボチャ、オクラなど品目、果樹がマンゴーやパインアップル、パパイアなど9品目。水産物ではクルマエビやモズクなど12品目を設定した。
補助対象者は①農業協同組合、農事組合法人②漁業協同組合、同連合会、漁業生産組合③森林組合、同連合会④農林漁業者などの組織する団体⑤卸売業者や仲卸業者など知事が認める団体─となっている。
事業実施期間は13年4月1日~14年3月31日(予定)。補助金交付申請受け付け期間は、13年5月15日午前9時~6月14日午後5時。補助適用期間は、13年4月1日出荷分以降。補助金交付時期は、原則として年度末。交付申請の相談は宮古農林水産振興センター(電話72・2552)でも対応する。