クルマエビを初出荷 今期生産量は35㌧
売上1億4000万円超見込む
宮古島漁協は21日、高野漁港内にある自営の車海老養殖場で生産した今期産クルマエビを初出荷した。初荷は約200㌔、東京築地市場などに送る。同日の初荷式には県や市の水産関係者らが多数出席し、今期産クルマエビの高値取引を祈願した。今期生産量は前期比10㌧増の35㌧、販売額は1億4000万~1億4500万円を見込む。出荷は来年6月中旬まで続く。
車海老養殖場は今年20年の節目。これを機に育成池を増やし、中間池を含めて全5面で養殖を行った。これに伴って生産量、販売額ともに増える見通しだ。
初荷式で、宮古島漁協の粟國雅博組合長は「今年は養殖池を増やしたので生産量が増える。目標の達成に向けて頑張りたい」と決意を述べた。また「養殖場は20年を迎えており、技師の養殖技術も熟練だ。クルマエビの売り上げは漁協収入の柱になっていく」と話すとともに、各団体にクルマエビのPRを求めた。
下地敏彦市長は「早速クルマエビを見たが、成長ぶりが良い」などと太鼓判を押した。その上で「漁協の自営でこのようにしっかり出荷できるということは経営の安定にもつながる。生産量はアップしている。今年のクルマエビの高値販売を期待する」と述べた。
続いて、県宮古農林水産振興センターの前田幹男所長(代読)が「今年は20年目の記念すべき年。クルマエビは島を代表する水産物であり、漁協を支える水産物でもある。販路の拡大と安定出荷につながる各種施策を進めたい」と継続的な支援を約束した。
この後、初荷を載せたトラックを見送りながら参加者でバンザイを三唱。今期産クルマエビの高値取引に期待を込めた。初荷は東京築地や名古屋、京都、福岡に送られる。
出荷は来年6月中旬まで続くが、贈答用の一般売りは来年4月末まで。漁協生産のクルマエビの問い合わせは、車海老養殖場(電話73・8484)まで。