宮平さんら3人に交付/県農林水産部
宮古地区 青年農業士に認定
【那覇支社】県農林水産部の2016年度県農業士等認定式が12日、県庁講堂で行われ、宮古地区から青年農業士に宮平浩幸さん(28、平良下里)、指導農業士に島尻秀樹さん(55、平良久貝)と安里三喜男さん(59、多良間村仲筋)がそれぞれ選ばれ、認定証が交付された。
新たに認定された青年農業士の代表として、宮平さんは「農業に懸ける思いは誰にも負けない。『農業は楽しいんだ、儲かるんだ』ということを、地域の就農者に伝えていくと同時に、自分自身の経営にもさらに気を引き締めて取り組みたい」とあいさつした。
島尻さんは「農業士としての実感はまだないが、徐々に気持ちを切り替えていきたい。これまでのインゲン栽培などで培った体験や技術を生かして、地域に貢献できるよう頑張りたい」、安里さんは「先輩方の指導のお陰であり、感謝したい。離島ゆえの不便さはたくさんあるが、地元に見合った作物の選定なども考えながら、地域と一緒になって儲かる農業を模索したい」と、それぞれ抱負を語った。
宮平さんはトマトやカボチャなどを栽培。就農青年クラブなど多くの組織で役員を務め、青年農業者のリーダーとして活躍。「カボチャの2果採りプロジェクト」に取り組むなど、技術習得や生産性向上への姿勢が高く評価された。
島尻さんはサヤインゲンとオクラを栽培。JA宮古地区インゲン専門部会長を務めるなど、地域農家のリーダーとして指導力を発揮。サヤインゲンの節間伸長技術を導入して先進的な単収向上に努め、周辺農家からの信頼も厚い。
安里さんはカボチャやサトウキビ、肉用牛繁殖の複合経営。和牛改良組合多良間支部などの組織活動に約年間参加し、地域農業の発展に尽力。島のカボチャ農家のリーダーとして、技術的アドバイスなど後継者育成に貢献する。
県は農業士認定制度を1978年に制定。農業士は地域で優れた農業経営を行いながら、県内農業の振興に向けた新規就農者や青年農業者の育成・指導などの役割が期待される。今年度は青年農業士2人、指導農業士14人、、女性農業士2人の計18人を認定した。宮古地区の農業士は今回の3人を含めて計41人となり、うち青年農業士は3人、指導農業士26人、女性農業士12人。
認定式で島尻勝広農林水産部長(代読・長嶺豊農業振興統括監)は「今後とも自己研さんに励み、農業士として県内農業の担い手育成や確保、女性の経営参画の推進など、より一層まい進するよう期待したい」と激励した。