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2018年3月16日(金)8:59

静岡のカツオ船が入港/水揚げ300㌧、大漁旗掲げ

大漁旗をなびかせて入港する永盛丸=15日午前、平良港第2埠頭

大漁旗をなびかせて入港する永盛丸=15日午前、平良港第2埠頭

漁労長は佐良浜出身の友利さん

 

カツオ船の第八永盛丸(499㌧、静岡県沼津市戸田)が15日午前、平良港に初入港した。漁労長は伊良部佐良浜出身の友利文男さん(49)。船内には、日本海やミクロネシア近海で水揚げし、急速冷凍されたカツオ約300㌧が積まれている。友利さんは「かつて、カツオ漁で大いににぎわった佐良浜が再び活気を取り戻してほしい気持ちと、育ててくれた古里へ感謝したいという思いがあった」と話した。
 

 友利さんは午前10時すぎ、大漁旗を掲げてゆっくりと入港する第八永盛丸のブリッジに立ち、家族や親せき、地域の人たちの盛大な出迎えを受けた。
 

 操業を終えると年1回は実家に戻り親孝行を心掛けているが、操業の帰りに船とともに里帰りするのは初めて。佐良浜の大主神社にも船上から手を合わせて、航海安全と大漁を祈願したという。
 

 友利さんは宮古水産、沖縄水産専攻科を卒業後、遠洋漁業に約30年間従事した。漁労長は7年になる。
 

 漁労長は、乗組員の生命と生活、船主から漁船を預かる船の最高指揮官。船長よりも格上で、乗組員からは「船頭」などと呼ばれる。
 

 船内には1基約3000万円するというソナーを2基搭載。3㌔先の魚も見えるという。
 

 友利さんによると、以前と比べ魚は100分の1にまで激減している。「文明の利器を使い、少なくなった魚を釣っている」と話すが、漁獲作業の指揮を執る友利さんの的確な漁場選択やデータ分析が大きい。過去に、年間水揚げ量で日本一に輝いたことがそれを証明している。
 

 友利さんが乗る第八永盛丸には乗組員29人が乗船。うち、半数以上の16人はキリバスやインドネシア人という。
 

 船の全長は約65㍍で、港を管理する市港湾課職員は「これだけ大型の漁船が入港したのは初めて見る」と話した。
 

 港で迎えた父親の文治さん(77)は「文男は子供のころから『太平洋の大海原で魚を取らんといかん』というのが口癖だった。よう頑張っている。会社や乗組員にも恵まれた」と顔をほころばせた。
 

 母親の初枝さん(75)は「『不漁の時でも笑顔でいなさい』といつも言っている」と話した。
 

 先輩の勇士を間近で見ようと、宮古総合実業高海洋科学科2年生22人は船内を見学。津波古幸之介君は、将来カツオ船に乗ることを目指して海技士資格取得に励んでいるという。「実際に先輩の活躍を見て夢を実現したいと強く思った」と話した。
 友利さんと第八永盛丸は17日朝まで滞在する。


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