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社会・全般
2022年5月14日(土)8:59

犬の殺処分3年連続ゼロ/違法犬捕獲数も減

保健所「放し飼い絶対ダメ」/宮古管内21年度

 

飼い主の意識向上、ボランティアの活動などで宮古保健所に捕獲、保護された犬の殺処分は3年連続でゼロを維持している=12日、宮古保健所

飼い主の意識向上、ボランティアの活動などで宮古保健所に捕獲、保護された犬の殺処分は3年連続でゼロを維持している=12日、宮古保健所

犬の殺処分数が3年連続でゼロとなったことが県宮古保健所管内における2021年度犬の収容状況(速報値)で分かった。違法犬捕獲数も前年度から25匹減少。ピーク時に比べても大きく減少している。同所では「ボランティアの頑張りが大きい。飼い主の意識も少しずつ良い方向に変わってきている」としながらも「相変わらず、放し飼いをする飼い主はまだまだ多い。改善する必要がある」と指摘した。

速報値によると、捕獲数は18年度の296匹が19年度は226匹。20年度は200匹を下回って150匹となり、21年度はさらに減って125匹となった。

21年度の殺処分数は0匹だが、収容された段階で衰弱していた2匹が死亡したという。

こうした背景について、同保健所は「なんとか殺処分『ゼロ』が3年間継続しているが、それが今後、続かなくなることも十分に考えられる。捨てる命を生まないように絶対に放し飼いをしない。避妊、去勢手術を行い繁殖制限をしっかりやってほしい」と呼び掛けた。

同所管内における犬の捕獲・保護数は年間100~200匹台で推移してきたが、14年度と15年度は300匹台に増加した。

それに伴い、14年度からは年間の殺処分数も300匹を超え15年度は325匹となり、東京都の1年間の処分数を上回っていた。

こうした状況を打開しようと、民間ボランティアが立ち上がり、収容された犬を島内外に譲渡する活動が16年度ごろから本格化した。

同所と連携した取り組みで16年度の殺処分数は、前年度の325匹から大幅に減少し141匹となった。

さらに、活動が充実してきた17年度の処分数は減り続け、19年度は初のゼロを達成し、3年連続で継続している。


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