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【特集】2023 新年号
2023年1月1日(日)0:15

新年を迎えて

2023(令和5)年を迎え、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。新型コロナウイルス感染症が世界で流行してから4年目に入ります。まだまだ油断はできませんが社会はウィズコロナ(感染拡大を警戒しながら経済活動を進める期間)に入り、行政による行動規制も撤廃され、社会の動きも活発になってきています。

昨年は沖縄県が本土復帰して半世紀となり、節目の年となりました。今年は1世紀に向けて新たなスタートの年です。復帰後、大幅に伸びた観光産業ですが、今年は、さらなる飛躍が期待されます。埋め立てで造成されたトゥリバー地区開発は宮古島市の懸案事項でありましたが、今年6月世界的に名高いヒルトンが運営する「ヒルトン沖縄宮古島リゾート」が離島で初めてオープンします。市街地に近く、客室329室を要する大型リゾートホテルの開業は宮古観光振興の新たな起爆剤になると期待されています。

老舗の東急ホテル&リゾーツ(下地地区)の敷地内に10階建て(客室123室)のコンドミニアムが建設されます。上野宮国地区に一大リゾート施設を整備している南西楽園リゾートは今年も新ホテル建設を進めます。開業3年目となる宮古島来間リゾートシーウッドホテルも多くの誘客を図っています。このように受け皿整備が進む中、宮古空港、下地島空港と圏域に二つある空港の特性を生かした宮古島の観光産業は明るいものがあります。

島の基幹産業である農業は、サトウキビの収穫が始まり活気づいています。今期産は宮古地区全体で33万㌧余(前期のキビ代金は89億7600万円)が見込まれ昨年に続き豊作型です。肉用牛は昨年の競り実績は総販売額が34億6200万円でした。昨年の県畜産共進会では団体賞で2連覇、農水大臣賞も獲得するなど宮古和牛は高い評価を受けました。地下ダムの水は伊良部島まで送水され事業も順調に進んでいます。「水利用農業」の実現で就農する若者が増え野菜、果樹栽培に意欲を見せています。

のどかな島の周辺ではきな臭い動きも見られます。昨年12月22日付の読売新聞に「中国、南西諸島攻撃訓練、安保3文書受け開始」との記事が1面に掲載され空母打撃群の演習内容が報道されました。尖閣諸島周辺海域に中国海警局の大型船が毎日のように領海侵入を続けています。中国、台湾関係も緊張が高まっており、台湾有事は日本有事といわれ先島に住むわれわれはこの動きを直視しなければなりません。

昨年も宮古島の子どもたちの活躍は著しいものがありました。本紙元日号の紙面に夢に向かって努力する子どもたちが紹介されております。卯(う)年は跳ねるといわれ躍動の年です。子どもたちの飛躍を期待します。また、今年は4年ぶりに全日本トライアスロン宮古島大会が開催され、「ワイドー」の声援が聞けそうです。

宮古毎日新聞は今年で創刊68年を迎えます。地域紙としての役割を再認識し読者のお役に立てるような新聞づくりに励む覚悟です。本年もご愛読をよろしくお願い申し上げます。

2023年 元旦
宮古毎日新聞社
代表取締役社長 伊志嶺 幹夫

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