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行雲流水
2018年2月13日(火)8:54

【行雲】(「E=m・c・c」)

 友人から本が贈られてきた。書名はなんと『アルベルト・アインシュタイン』(天才の不朽の遺産)である。写真や図解を多く用いて伝記や業績を紹介している

▼アインシュタインの舌を大きく出した写真は有名だが、歳の誕生日に、訪ねてきた子供たちと談笑している写真もあって、ほほ笑ましい

▼ページを開くと、いきなり、特殊相対性理論の結論の一つ、「E=m・c・c」が出てくる。エネルギーと物質の質量は互いに転換できるというものである。原子時代の可能性と破滅の危機を開いた理論でもある。ちなみに、原子炉では核分裂で、太陽では核融合で質量が少し減少、膨大なエネルギーが放出される。逆に、ビッグバン宇宙論では、超高密度、超高温の火の玉が爆発的に膨張、冷えて星や銀河ができたとされる

▼動いている車内の中央で光を発すると、光は前後の壁に同時に着くが、これを地上から見ると、前方は遅れて同時でなくなる。「同時刻の相対性」である。ここから理論は展開、「E=m・c・c」に達する

▼彼はまた、重力を加速度運動と同じだと考えた。宇宙空間を加速度運動するロケットでは、人は、床に押しつけられ、重力場と同じ力を受ける。そこから、一般相対性理論は展開、「質量のあるところでは光が曲がる」ことを導き、天文学に大きな影響を与えた

▼人は曲が作れなくても、モーツァルトの曲を聴き、絵を描けなくてもピカソの絵を見る。天才科学者たちの示す神秘に満ちた宇宙の真実の姿に驚き、楽しむ特権も、すべての人に開かれている。

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