2年ぶりに農家民泊/さるかの里
新潟の高校生230人受け入れ/60農家協力 感染対策万全に
滞在型体験観光の民泊事業を実践している宮古島さるかの里(松原敬子代表)は30日、本土からの修学旅行生を約2年ぶりに受け入れた。60農家が協力。生徒たちは民家に宿泊しながら農業体験や島の文化、自然、生活などを学ぶ。
修学旅行で訪れたのは新潟県立長岡工業高校の2年生230人。2年前に計画していたが、新型コロナウイルスの影響で延期していた。
生徒たちは全員がPCR検査をし、マスク着用で来島。受け入れる農家はワクチン接種を済ませ、事前の勉強会などで感染対策を万全にし、この日を迎えた。
城辺公民館で行われた「入島式」では受け入れ農家一人一人が「んみゃーち(ようこそ)」と書かれた色紙を手に歓迎。松原代表は「皆さんのおじいさん、おばあさんの家に来たと思って、いろんなことを聞いてほしい」と呼び掛けた。
生徒を代表して三本慧一郎さんは「ルールやマナーを守って、宮古島に理解を深めていきたい」とあいさつした。
引率教諭の渡辺伸樹さんは「これまでの修学旅行は沖縄本島が中心だった。離島にはなかなか行けない。農作業で自分の殻を破るような体験が出来れば」と話した。
コロナ禍の修学旅行を懸念する声もあったが、保護者説明会を開くなどして理解を得たという。
松原代表は「コロナの影響で長い期間受け入れることが出来ず、農家のモチベーションの維持が課題だった。しかし、感染対策をきちんとして受け入れようという前向きな声が多く、それに背中を押された」と語った。
ハウスでゴーヤー、トマトを栽培しているという砂川克枝さんは生徒6人を受け入れた。「農業の楽しさを教えたい。夕食はソーキ汁でもてなしたい」と笑顔だった。