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産業・経済
2021年12月3日(金)9:00

養殖事業の継続、不透明/クルマエビ全滅で岐路

感染経路、原因特定できず/宮古島漁協

 

状況を説明する栗山組合長(中)。右は岸本班長=2日、宮古島漁協

状況を説明する栗山組合長(中)。右は岸本班長=2日、宮古島漁協

平良高野にある車海老養殖場のクルマエビに急性ウイルス血症(PAV)の感染が広がり、養殖していた約140万匹が全滅した件で、宮古島漁協(栗山弘嗣組合長)は近く理事会を開き、来期、養殖事業を継続するかを判断する。今期、感染が爆発的に広がった原因が特定されておらず、開始から30年近く続いている養殖事業は岐路に立っている。

県、市交え対策会議開く

2日、漁協は県、市の担当者を交えて対策会議を開き、これまでの経過と今後の方向性などについて協議した。

会議後、今後の方向性について栗山組合長は「めどは立っていない」とした上で、来期の事業継続については「早々に理事会を招集し、判断したい」と述べた。

今期、養殖場では久米島町の種苗センターから稚エビを仕入れ、夏場から育てていた。10月初旬の検査でPAV感染が確認され、その後、爆発的に広がり、ほぼ全滅した。

PAVはカニやエビなど甲殻類にのみ感染する。食べても人体には影響がなく、そもそも感染エビは流通に乗らない。

PAV感染は同池で2016年に初めて確認され、その後は毎年確認されている。これまでは確認時期が11月下旬で、感染した個体を取り除いて出荷してきた。今期は生育途中の10月に確認され、広がったことから、1993年の養殖開始以来、初めて出荷ゼロになる。

養殖場では例年、出荷が終わる3月を待って、池の水を抜き、下砂をかき混ぜて天日で干し、塩素材などで除菌する。初確認以降も対策を徹底してきたが、今期、早い時期に感染が広がった原因は特定できていないという。

県水産海洋技術センター海洋資源・養殖班の岸本和雄班長は「状況を把握してきた。連携して取り組んでいたが原因は特定できていない。漁協も対策は十分やってきた」と話した。また一定期間、養殖を休止し、ウイルスを除去することについては「有用な方法だと考えられるが、事業そのものをやらないとなると、経営的な面もある」と判断を漁協に委ねた。

ウイルス感染以前は出荷量が20㌧超で売上げも1億円を超えていた。確認以降は出荷量が減り養殖事業は赤字が続き、昨年は13㌧、約6000万円にとどまった。今期は出荷がなく、約1億円の損害になる。


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