12/14
2025
Sun
旧暦:10月25日 仏滅 丁 
教育・文化
2022年10月6日(木)9:00

「パーントゥ」3年ぶり現る

住民らに厄除けの泥/平良島尻地区

 

パーントゥに抱きかかえられる子供=5日、平良島尻

パーントゥに抱きかかえられる子供=5日、平良島尻

国指定重要無形民俗文化財の仮面祭祀(さいし)「パーントゥ」が5日、3年ぶりに平良島尻地区で始まった。きょう6日まで。2018年にユネスコ無形文化遺産に登録されてから、新型コロナウイルス感染症の影響で20、21年は中止となり2回目となる。体中に泥を塗り仮面をかぶったパーントゥ3体が、集落内を駆け回り、住民や観光客らに泥を塗って厄除けした。集落内は泥を塗られた人の悲鳴と笑い声が響いていた。

パーントゥが集落のはずれの「ウマリガー」から姿を現したのは午後5時すぎ。その後は集落内に入り、ムトゥであいさつをした。地域の先輩たちに泥を塗りながら酒を酌み交わした。

その後、パーントゥは集落中央の道路に集まった市民や観光客を追いかけ回し、捕まえた人に容赦なく泥を塗った。

子供たちは悲鳴を上げながら泥を塗られた。母親に助けを求めたり、必死に逃げ回る姿も見られた。中には抱きかかえられる子供もいて「助けてー」と泣き叫んでいた。

パーントゥは建物や自動車などにも泥を塗った。集落内は人も物も泥で真っ黒になっていった。

ユネスコ無形文化遺産に登録されたのは2018年11月。野原の「サティパロウ」とともに8県で行われている10の行事をまとめた「来訪神 仮面・仮装の神々」として登録された。

島尻地区のパーントゥは、数百年前に、島尻でクバマと呼ばれる海岸に黒と赤の仮面が漂着。村人は、この仮面を海のかなたから訪れた来訪神と崇敬した。男が仮面をかぶって集落内を駆け回ったのが由来と伝えられている。

西永綾さんは、次女の心結ちゃん(5)と三女の初禾ちゃん(3)の厄払いで訪れた。泥を塗られた初禾ちゃんは「怖かった」と泣きじゃくっていた。心結ちゃんは綾さんの後ろに隠れていたという。

綾さんは「3年前にも訪れたが、その時も泣いていたが覚えていないようだった。『お祭りに行くよ』と言って連れてきた。厄を払ってもらい、二人とも健康に育ってほしい」と笑顔で話した。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年12月14日(日)9:00
9:00

新部長に野中さん選出/観光協青年部が臨時総会

宮古島観光協会青年部(西村貴宏部長)は13日、市内の飲食店で臨時総会を開催し、第代青年部長の選出を承認した。新部長には、たびのホテルlit宮古島支配人の野中泰斗さん(44)を選出した。

2025年12月10日(水)9:00
9:00

路線バスが週末無料に/市制施行20周年記念事業

13日スタート、8日間実施   市は9日、市制施行20周年記念として「宮古島生活バス路線利用促進事業」を実施すると発表した。同事業は島内を運行する路線バス7路線を週末など計8日間を無料とする。市役所で記者会見した市企画政策部の石川博幸部長は「この機会…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!