12/14
2025
Sun
旧暦:10月25日 仏滅 丁 
教育・文化
2023年2月6日(月)8:59

戦争の悲惨さ 市民熱演

世代超え、演劇で平和訴え/文化再発見事業

 

出演者たちが熱のこもった芝居でふるさと宮古島で起こった戦争の悲惨さと平和の尊さを観客に訴えた市民劇=5日、市未来創造センター多目的ホール

出演者たちが熱のこもった芝居でふるさと宮古島で起こった戦争の悲惨さと平和の尊さを観客に訴えた市民劇=5日、市未来創造センター多目的ホール

「戦争のない平和な島(ふるさと)と世界を」-。黄金(くがに)文化再発見事業として行われる宮古島市民劇「知られざる沖縄戦~宮古島の戦争の話~」(主催・文化庁、日本劇団協議会)が4、5の両日に市未来創造センター多目的ホールで開催された。2日間とも多くの観客が会場に訪れた。舞台では、宮古でも多くの命と描いた明るい未来が奪われた戦争の悲惨さを島の出演者たちが熱演し、恒久平和を訴えた。

今回の市民劇は、宮古島の小学校4年生から70代の女性まで21人も一般参加。ストーリー全体に宮古方言がちりばめられ、「平和」とともに「方言」の大切さも呼び掛けられた。

この物語は、第2次大戦中の宮古島で起きた出来事を証言集などで集めて、物語に仕立てた。

激しさ極めた沖縄本島などの地上戦とは違う状況だった宮古島においても、当時は子供から女性まで旧日本軍の滑走路建設工事に従事させられたり、食べ物が無く栄養失調やマラリアに感染して命を落としていた背景を軸に物語は展開した。

序盤は、勝利を信じて厳しい状況も受け入れながら、明るい未来へ前向きに生きようとする島民の姿が生き生きと描かれた。

しかし、物語の後半は敗戦が濃厚となる中、艦砲射撃、飢え、マラリアで家族、友人ら次々と命を落としていくことになる。

物語の要所で、女学生たちが歌う童謡「ふるさと」の歌詞が平和の大切さを際だたせ、苦しい中でも生き抜こうとする島民たちの姿がそれと重なり、多くの観客の涙を誘っていた。

物語の最後は、恒久平和への願い(ニガイ)が語られ「この島で起きた悲劇を決して忘れない。いつまでも世界が平和でありますように」と訴えた。

観客からは「感動した」「とても素晴らしかった」などの感想が聞かれ、涙で目を腫らした女性の姿も見られた。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年12月14日(日)9:00
9:00

新部長に野中さん選出/観光協青年部が臨時総会

宮古島観光協会青年部(西村貴宏部長)は13日、市内の飲食店で臨時総会を開催し、第代青年部長の選出を承認した。新部長には、たびのホテルlit宮古島支配人の野中泰斗さん(44)を選出した。

2025年12月10日(水)9:00
9:00

路線バスが週末無料に/市制施行20周年記念事業

13日スタート、8日間実施   市は9日、市制施行20周年記念として「宮古島生活バス路線利用促進事業」を実施すると発表した。同事業は島内を運行する路線バス7路線を週末など計8日間を無料とする。市役所で記者会見した市企画政策部の石川博幸部長は「この機会…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!