農作物管理の徹底を
長雨と日照不足で対策会議/農水産振興センターなど
県宮古農林水産振興センターなど関係団体は18日午後、同センター内で長雨と日照不足に関する対策会議を開いた。厳しい気象条件の影響を受けている作物の現状を確認しながら今後の対応を協議。引き続き生産者に対して農作物管理の徹底を呼び掛ける方針を確認した。特にハウス管理の重要性を訴えている。
宮古島地方は、昨年11月下旬から曇りや雨の日が多く日照時間の少ない状態が続いており、野菜を中心に生育の停滞や着果不良、病害などの影響がみられるという。光合成能力の低下などが要因だ。
被害報告では、トウガンやカボチャ、インゲンなどの状況を確認。トウガンは年明け以降に影響が出始めており、現段階の出荷量は平年比で2割減少しているという。カボチャは原因を究明中とした上で、木が弱く一部では葉枯れが発生していることも報告された。
長雨、日照不足時における主な技術対策として、施設野菜は①排水②かん水管理③ハウス管理④草勢の回復-で認識を共有。かん水管理では湿害と日照不足で根が弱っているため少なめのかん水の実施を求めた。
ハウス管理は▽光の確保を考慮する(遮光資材撤去等の実施)▽夜間温度16度以上であればハウスを閉め切らず、風下側を開ける▽曇天時でも1日中ハウスを閉め切らない▽気象の変化に細かく対応する-などとする対応策を確認した。
また、好天時の注意事項については、開花数の急激な増加と過剰な交配による着果過多で成り疲れが懸念されるとし、生産者に対して適正着果と適切な肥培管理による草勢の維持に努めるよう促すことを方針として位置付けた。
対策会議は同センターをはじめ宮古島市、JAおきなわ宮古地区本部、県農業研究センター宮古島支所などが合同で開催した。