耳鼻科の新患受入見合わせ/宮古病院
皮膚科でも別機関受診を
県立宮古病院の安谷屋正明院長は26日、会見を開き、耳鼻科の常勤医師退職に伴う医師不足から、紹介患者と緊急患者を除く耳鼻科の新規診療患者の受け入れをを当面、見合わせると発表。同科と、外部からの応援医師が1人減となっている皮膚科では宮古病院以外の医療機関で受診するよう協力を呼び掛けた。
宮古病院の耳鼻科は、2012年12月までは常勤医師1人が毎週月、水、金曜日の週3回、午前と午後に勤務していた。常勤医師退職後の今年1月は琉球大学からの応援医師が毎週月、木曜日の午前と午後、同2月からは月、木曜日の午後と火、金曜日の午前に変更。そして同6月からは1人の医師が毎週火曜日午後と水曜日午前を担当する実質1日体制となった。その結果、医師一人当たりの担当患者数が増加し、負担も増大していた。
会見で安谷屋院長は「このままの診療が続くと応援医師が疲弊し、今後の外来診療そのものの存続が危ぶまれる」との懸念を表明。当面の間、医療機関からの紹介患者と緊急を要する患者以外の新たな患者の受け入れを見合わせる方針を示し、宮古にある耳鼻科の開業医2院で診察を受けるよう呼び掛けた。
宮古病院の皮膚科は今年3月まで、毎週月曜日に国立療養所宮古南静園からの応援医師が午前、琉球大学からの応援医師が午前と午後に診療を行っていたが、同4月から琉球大学からの1人に減少している。
安谷屋院長は、「一人の医師で診療できる患者数には限界があり、患者さんの待ち時間が長くなったり、時間内の診察ができず断るケースも出ている」と現状を説明。それに対し、南静園では今年4月から琉球大学の応援医師が2人派遣されていて、毎週月曜と木曜日の午後に地域住民の診療を実施していることを紹介し、徳洲会病院や開業医と合わせ利用を呼び掛けた。
医師の確保について安谷屋院長は「(県の)県立病院課と一緒に努力をしていく」との考えを示した上で、「地域住民の皆さんには理解と協力をお願いしたい」と語った。