島内7ビーチで安全対策/市水難事故防止推進協
看板、浮き輪など設置/携帯電話で危険情報発信も
宮古島市水難事故防止推進協議会の第3回理事会が16日午後、市役所平良庁舎で開かれた。水難死亡事故が多発していることを踏まえ、島内七つのビーチに看板や浮き輪、浮き球を設置することを決めた。看板には携帯電話をかざして情報を読み取るQRコードを掲示することも決定、危険情報を発信する。予算を確保して年内の設置を目指す。
同協議会は宮古島市をはじめ観光協会、警察、海上保安署、漁協組合、宿泊施設などの関係機関・団体で構成されている。
今夏は水難死亡事故が多発。7~8月には観光客4人が遊泳中に死亡し、9月には女児が亡くなった。この厳しい現状を踏まえて安全対策を協議した。
平良哲則理事長は「立て続けに発生した事故を重く受け止め、今後の取り組みを強化したい」と述べ、事故防止に向けて参加メンバーに一致団結を求めた。
理事会では、はじめに安全対策を施す対象ビーチを選定する方向で協議を進めたが、管理体制や責任の所在をめぐって意見がかみ合わなかったため「選定」することは見送った。
その上で▽砂山ビーチ▽前浜ビーチ▽来間長間浜ビーチ▽新城海岸▽吉野海岸▽保良川ビーチ▽渡口の浜-に看板と浮き輪、浮き球を設置することを確認。利用する人が多いことなどを設置理由に挙げた。
予算は市が一括交付金の活用等を検討し、年内には設置することを決めた。
また、安全対策は七つのビーチに限らないとする方向性も確認。今後も協議を継続して島内にあるビーチの安全確保に努める。
このほかの議題でも活発な議論が展開された。各団体がそれぞれの立場から安全対策を提案し、その実効性などで議論を深めた。