伊良部で初の移動大学/県立芸大
市民が芸術の魅力体感
版画、彫刻など14の講座開講/空手道演舞も披露
「沖縄県立芸術大学移動大学in伊良部」(主催・同大学、共催・宮古島市教育委員会)が23日、2日間の日程で伊良部島で開講した。今回で7回目となる移動大学が伊良部島で開催されるの初めて。佐良浜小学校体育館で行われた開講式では講師の紹介と開講宣言が行われたほか、この日は版画、彫刻、粘土アニメなど14の講座が行われた。また、舞台公演として空手道演舞と洋楽コンサートも行われ、受講生の島民や子供たちは講座と舞台公演を通して芸術の魅力を体感した。
開講式で県立芸大付属研究所の波照間永吉所長は「移動大学は県芸大に通う学生が学んでいる芸能や音楽などを紹介し、芸術に親しんでもらうことを目的としている。期間中は14の講座が行われるのでいろいろなことを体験してほしい」と述べ、開講を宣言した。
あいさつで下地敏彦市長(代読)は「この移動大学は開催地域の住民にとって県芸大の教育に直接触れるまたとない機会。市民の関心も高く延べ700人を超える申し込みがあったと聞いている。特に小中学生にとっては将来の夢と希望を育む糧となることを大いに期待している」と述べた。
また、宮國博教育長も移動大学の成功と受講生たちが講義の成果を今後の取り組みに生かすことを呼び掛けた。
移動大学で行われているのは▽空手▽琉球舞踊▽器楽▽声楽▽三線▽沖縄文化▽沖縄の笛▽親子で楽しむ版画▽彫刻▽七輪陶芸▽織遊び▽紅型▽ピアノ▽粘土アニメ-の14講座。
このうち「空手教室」では、多良間村出身の豊見城あずささんと佐和田香織さんが子供たちにストレッチの仕方や礼法、基本、基本形などを指導した。
また、豊見城さんと佐和田さんはこの後行われた空手道演舞にも出演し、迫力の演舞を披露した。
そのほかの講座も佐良浜小の各教室で行われ、粘土アニメ教室では、粘土で形を作り、少しずつ動かしたり形を変えながら撮影した映像をパソコンで編集してビデオアニメーションに仕上げるまで作業に挑戦した。
きょう24日は舞台公演として、琉球芸能公演が伊良部公民館で午後6時30分から行われる。