07/27
2024
Sat
旧暦:6月22日 先負 壬 
社会・全般
2015年4月8日(水)9:00

「新婚の森」のヤシ伐採/記念植樹した50本

市発注の遊歩道整備で/市民「配慮に欠ける」


伐採を逃れたヤシ=6日、市熱帯植物園「新婚の森」

伐採を逃れたヤシ=6日、市熱帯植物園「新婚の森」

 宮古を訪れた新婚旅行者が市熱帯植物園の「新婚の森」に記念植樹したヤシが、市の発注した遊歩道整備工事で約50本伐採されていたことが7日までに分かった。担当部署は「現場の状況から植え替えは無理と判断した」と説明しているが、市民からは「配慮に欠ける」と憤りの声が上がっている。

 新婚の森での記念植樹は、本土からの観光誘客を図ろうと、1979年ごろから旧平良市と観光協会が中心になって企画。現在は行われていないが、市観光商工局によると約100本が植えられたとみている。

 新婚の森整備は、市が進める熱帯植物園再生工事の一つで、一括交付金を活用。2013、14年度で約1億円を投入し遊歩道や展望台などを整備した。

 新婚の森の整備は遊歩道(延長1・2㌔、幅員2・2㍍)をアスファルト舗装にし、1日から供用開始していた。

 工事を発注した市観光商工局商工物産交流課によると、伐採されたヤシは遊歩道沿いに植えられていた。枯れたり、倒木したり、または工事に支障があることから伐採したという。現在は十数本しか残っていない。

 担当者は「大木になっており、現場の状況から大型重機での根回しも難しく、植え替えは現実的に無理と判断した」と話している。

 観光協会に保管されていた記念植樹者の名簿が無くなっており、伐採は本人たちに連絡されていない。同課は「名簿が保管されておれば連絡する予定だった」と釈明している。

 遊歩道の両側には、新婚夫婦の名前や出身地などが刻まれたネームプレート(名札)約50枚が散乱しており、工事のずさんさが浮き彫りとなっている。

 市民運動実践協議会グリーン部会の友利吉博部会長は「成長したヤシは、あの時に植えたものだと子や孫に自慢できる。その機会を断ち切ってしまったようなもの。街路樹のせん定もそうだが、樹木に対する配慮が足りない」と話した。

 遊歩道でウオーキングしていた50代の男性は「ヤシが植えられた目的を知っていれば伐採は出来なかったはず。あまりにも配慮に欠ける行為」と語った。

 同課は伐採したヤシの代わりに苗木を植え、散乱しているネームプレートは「早急に回収し、付け替える」と話している。

 ネームプレートは6日に、同工事を請け負った業者が回収した。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年7月21日(日)9:00
9:00

キッチンカーグルメ満喫 「 ひらりんマーケット 」

ひらりんマーケット(主催・日本観光振興協会、宮古島市)が20日、平良港内のひらりん公園で開催された。会場には、たこ焼きやかき氷などキッチンカーが6台、アクセサリーなど物販が8店舗参加し、地元住民やクルーズ船観光客らがお目当ての商品を買い求めながら交流を楽しんだ…

2024年5月24日(金)9:00
9:00

観光映像祭で準グランプリ

宮古上布テーマのPR映像 宮古島観光協会(吉井良介会長)の持続可能な観光PR映像「a letter from 島を継ぐ」が第6回日本国際観光映像祭で準グランプリに輝いた。また、地方観光カテゴリでは最優秀賞を受賞した。

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!