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2016年5月18日(水)9:06

ウミガメの産卵に影響?/池間島カギンミ

15㍍の木材漂着/地元「砂浜への上陸を妨害」


長さ約15㍍のラワン材が砂浜に漂着し、これから産卵を迎えるウミガメの上陸に影響が出ることが懸念されている=17日、池間島カギンミ

長さ約15㍍のラワン材が砂浜に漂着し、これから産卵を迎えるウミガメの上陸に影響が出ることが懸念されている=17日、池間島カギンミ

 池間島北方の海岸「カギンミ(美しい海)」に長さ約15㍍の木材が漂着し、産卵のために上陸するウミガメに影響を与えるのではないかと懸念が広がっている。地元の人は、海岸近くで何度もウミガメを発見しており「産卵する場所の下見をしているのではないか。早急に撤去しないと、砂浜へ上陸しようとするウミガメが妨害される」と話している。管理する県も状況を把握しているが、木材の所有権問題などから対応に苦慮している。


 宮古島海上保安署によると、漂着した木材はラワン材で、パプアニューギニアから中国に向け航行中だったパナマ船籍の材木運搬船から流出した。


 同船は1月14日、石垣島の南西約110㌔の沖合で荷崩れを起こし、その後沈没した。流出したラワン材の数は推定で約560本。さらに沈没した同船船倉には約1000本残っていたという。

 県宮古土木事務所によると、3月25日時点で宮古島の海岸周辺には計25本が漂着しているのが確認された。

 カギンミには5本が漂着。地元の人によると、うち1本がウミガメが上陸して産卵場所に向かう進路をふさぐような形で横たわっている。

 木材の直径は大きい所で約50㌢あり、ウミガメが乗り越えるのは困難だ。

 一般社団法人池間島観光協会専務理事の仲間広二さんは、漂着物を回収するため、ほぼ毎日のようにカギンミを訪れるという。

 「ウミガメは毎日のように確認している。ただ、砂浜に上陸した跡がないため、今は海から産卵場所を確認しているのではないか」と話した。

 以前はこの場所でウミガメの産卵が確認できたが、ここ数年は見られない。「産卵の環境が良くなったので、ウミガメが再び上陸しようとしていると思う。なんとか木材を撤去してほしい」と語った。

 ウミガメの生態に詳しい佐渡山安公さんは、以前に吉野海岸でふ化した子ガメにタグを付けて放したところ、ベトナムを回遊した後、成長して同海岸で産卵したことが確認されたという。

 「ウミガメはふ化した場所に戻ってくる習性がある。カギンミで見られるウミガメが、産卵現場の下見をしている可能性はある」と指摘した。

 佐渡山さんによると、産卵の環境が悪く、産卵が迫っていれば上陸を諦め、海中に卵を産み落とす場合もあるという。

 カギンミは切り立った岸壁に囲まれており、重機が入ることは不可能。仲間さんは、木材にロープを掛け、船で引っ張り向きを変えるという方法を考えたが、船舶の費用が多額で断念したという。

 宮古土木事務所は「撤去となると細かく裁断するしかないが、荷主が所有権を放棄しておらず、現在は手が付けられない。回収するよう急がせる以外にない」と対応に頭を痛めている。


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