少子化、過疎化対策に力/多良間村
伊良皆村長 きょう就任3年
【多良間】多良間村の伊良皆光夫村長は8日で就任3年を迎える。これまでに土地改良事業やコミュニティー施設、水納島津波避難施設などのハード事業や、サトウキビ全農家のエコファーマー認定、幼稚園預かり保育の実施などのソフト事業を展開した。少子化や過疎化、地域振興など、離島が抱えるさまざまな課題の解決にも取り組んできた。3年の節目を機に、村の進むべき道などを聞いた。
-3年間を振り返って
就任してから3年間、無我夢中で全速力で走ってきた。3年間、濃密な時間を過ごせたのも、村民の皆さまをはじめとする国、県関係機関のご指導とご協力のたまものであり心から感謝したい。
-多良間村の今後の課題は何か
物事を進める上で一番重要なことは人であり、人材確保、人材育成が最も大きな課題である。
他にも、過疎対策や高齢者対策、雇用の創出、第1次産業と連携した観光産業の振興、食やエネルギーなどの地産地消、いわゆる地域でできることは地域でまかなえるような循環型地域社会の構築を目指す。
高齢者が安心して過ごせる介護施設の設置も必要。ただし、現在運営している高齢者センターと連携した持続可能な運営が必須である。
水無し農業からの脱却を目指した農業用水の確保、そのための国営事業の推進、島の環境、地下水を永続的に保全していく上で農業集落排水施設の整備導入も必要と考える。
-課題解決に向け、どのような施策を展開していくか
特に人材確保については、村内外を問わず、確保に力を入れたい。そのためには、大きな予算も必要となるので議会の理解も得ていきたい。
先に挙げた具体的課題については、現在も手掛けており、これからも地道に続けていくことが大事と考える。
また、現在実施していない介護施設、国営事業、農業集落排水施設については、計画しながら国、県との折衝により進める必要がある。
-これからの村政運営で取り組んでいきたいことは何か
公約として村民の皆さまと約束した基本理念、基本政策の実現に向け取り組んでいく。
ハード事業やソフト事業、子育て支援、過疎化対策、教育環境の整備、産業の振興、福祉の充実など多岐にわたって取り組んできたが、今後とも継続していく。
目指す多良間村の姿は「きらりと輝くゆかり(精神的、経済的に豊かで幸せなこと)村建設」である。
-村民に一言
行政と村民がともに義務と責任を分かち合いながら将来を見据え、村民一人一人の生活や生き方の質の向上と生きがいを目指そう。村民起点のガンジュー(健康)元気村実現に向けて、互いに持てる力を結集し、笑顔あふれる多良間村を創っていきましょう。