池間で食害、被害率4・4%/野そ被害
宮古本島は被害なし/病害虫対策協が全島調査
宮古地区病害虫対策協議会は11日、市全域のサトウキビ圃場で野そ被害調査を実施した。この結果、調査範囲において宮古本島、伊良部島での被害は確認されなかった。一方、池間島では食害が見られ、被害率は4・41%だった。市農政課は、サトウキビの成熟期にも被害調査の実施を働き掛ける方針だ。
調査は各地区の圃場を無作為に指定。全体で122カ所を調べた。圃場ごとに1000本当たり何本が食害されているかをカウントし、被害率を出した。
この結果、被害茎数は池間島の309本のみ。市全域の調査茎数12万2000本から導く被害率は0・25%と低かった。
一方、池間島では複数の被害が見られた。4人の作業員が計7カ所の圃場に入り、1圃場250本ずつを目視しながら食害の有無を確認した。多いところでは250本当たり78本が食害されていた。
結果として被害率そのものは4・41%にとどまっているが、被害が深刻な圃場も複数見られた。
農家の案内に従って調査外で回った圃場では、250本当たり50本以上の食害をざらにカウント。同島における被害対策の充実が求められそうだ。
今回の調査結果を受け市農政課の福里匡課長は「キビが成熟期に入っていないということもあり、調査した圃場においては被害が少なかったということも考えられる」と総括。「成熟期の秋にも実施してもらえるよう病害虫対策協に働き掛けていきたい」と話した。
被害調査は農家の要望に応える形で実施した。野そ対策は各地で関心を集めており、先月の市議会一般質問でも複数の市議が取り上げた。主な要望は航空ヘリ防除の再開だった。
これを受け下地敏彦市長は「病害虫対策協議会で被害状況を調べる。それを参考にヘリに戻すのか、地上防除を続けるのかを決定したい」と述べている。