07/08
2025
Tue
旧暦:6月14日 先勝 戊 
教育・文化
2016年10月2日(日)9:05

子どもの貧困の現状語る/堀川県研究所長が講話

「学び支える」テーマに/教育研究集会記念講演会


堀川所長の話を熱心に聞く来場者=1日、久松小学校体育館

堀川所長の話を熱心に聞く来場者=1日、久松小学校体育館

 第63次教育研究集会(主催・県教職員組合宮古支部)の記念教育講演会が1日、久松小学校体育館で開かれた。県総合子ども研究所の堀川愛所長が講師を務め、「子どもの貧困を学び支える」をテーマに子どもの貧困問題の現状やその背景などについて語った。

 堀川所長は、発展途上国の難民キャンプなどで食糧支援を受けているような貧困は「絶対的貧困」と定義されるのに対し、最近、日本で言われている子供の貧困は一般的にできることができない状態になる「相対的貧困」と説明。具体例として、3食の食事が取れない、学校の修学旅行に参加できない、高校、大学への進学をあきらめる、地域のイベントに参加できないことなどを挙げた。

 現代の貧困は医療や食費を制限したり進学を断念する経済的貧困と、虐待や社会的孤立などから生じる非経済的(社会的)貧困が合わさった複合的貧困が多いと語る堀川氏。その背景には非正規社員の増加や正社員でも所得が上がらない経済状況、子育ての自己責任論の一般化、地域ネットワークの損失などがあるとの考えを示した。

 日本の子供の貧困の問題として、親に対して「子育てができて当たり前」という社会からのプレッシャーがあり、親も「頑張れない自分が悪い」などと思ってしまい、子育てができていない現状を言えないようにする努力をしてしまう悪循環が生まれることなどを挙げた。

 貧困の定義が明確になっていないことも日本の問題点と指摘。最低限の暮らしをするために必要なものは何かという指標を明確に定め、社会認識を統一させることで支援が行いやすくなるとの考えを示した。

 来場者は堀川所長の話を熱心に聞き入っていた。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年7月8日(火)9:00
9:00

フレーム切手の販売開始

宮古の風景や「まもる君」使用/郵便局   日本郵便沖縄支社(那覇市、金城努支社長)は7日、交通安全を願ったオリジナルフレーム切手を販売開始した。夏の観光シーズンを前に、安全運転で観光を楽しめるよう宮古島地区交通安全協会と協力して作成。色鮮やかな宮古島…

2025年7月5日(土)9:00
9:00

水難、交通事故注意を

外国人観光客に啓発活動/宮古島署など   宮古島署、宮古島海上保安部、市、宮古島地方気象台は3日、下地島空港で「水難事故および交通事故防止」の啓発活動を合同で行った。韓国と香港からの到着便に合わせ、署員や職員がパンフレットなどを配布し事故防止を訴えた…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!