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2011年5月21日(土)22:47

根間 祐樹さん(33歳)/宮古地区就農青年クラブ連絡協議会

仲間と共に農畜産の楽しさを


根間 祐樹さん

根間 祐樹さん

 大野山林を南方に臨む牛舎には7頭の和牛。周りは緑豊かな草地と放牧場。朝夕は人工授精師と削蹄師として、畜産農家を飛び回る。そんな中で就農青年クラブの会長としても仲間たちとこれからの農業を考える。現在、取り組んでいるのは「大豆プロジェクト」。在来種や外国の種子など16種を栽培、宮古の土壌に最も適したものを選んで今後増やす予定だ。

 「以前、県内の大豆は45%を宮古で栽培していたといわれるほど、身近な作物だった。ところが今ではほとんどが輸入物。おいしい豆腐やみそをつくるためには、やっぱり地元で栽培したい。それに、3、4カ月で収穫できるのでサトウキビ収穫後の休耕地にうってつけ」と大豆の魅力を語る。

 同クラブは、昨年3月、全国青年農業者会議で、農林水産省経済局長賞を受賞、県内でも18年ぶりの快挙として大きく取り上げられた。年間の活動は、児童を対象にした農業体験学習の開催、イベント等での野菜・苗即売会、農作物にかかる一斉防犯パトロールなどが評価された。「私の場合、牛の削蹄がいかに大切かということを、強調した」と話し、畜産農家に光明を与えた。

 電気店を営む両親だが、家業を継がずに農業をやりたいと思ったのは、中学生のころに見た牛の分娩だった。「命の不思議というか、自分も将来そうした仕事に就きたいと、農林高校を選択した。職場体験実習では、人工授精師の仕事を見て確信、大学では、肉用牛を専攻して家畜商の免許も取得した」と話し、夢に向かって着々と進んでいった。郷里に戻り、大型牧場で体験を積んだ後、27歳で独立した。

 7月には、就農青年クラブの九州大会がある。再び、子牛の削蹄の大切さを、訴える。「購買者から常に指摘があるのは、セリに出す子牛は、事前に削蹄してほしいということだが、それが徹底されていない。削蹄をするということは、牛が長時間立つことができ、健康に大きく影響する」と話し、農家への周知を込めて、クラブ員全員で頑張りたい」と意欲を示す。

 根間 祐樹(ねま・ゆうき) 1978年2月3日生まれ。旧宮古農林高校、県立農業大学校を卒業後、2年間大学助手。大福農場に就職。2005年、平良西原で独立。09年、就農青年クラブ連絡協の会長に。
宮古地区就農青年クラブ連絡協議会長

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