2011年12月7日(水) 9:00

国際線就航の可能性検討/県議会11月定例会

下地島空港の利活用で/県、奥平氏の質問に答える


下地島空港の国際空港としての利用可能性について質問した奥平氏=6日、県議会本会議場

下地島空港の国際空港としての利用可能性について質問した奥平氏=6日、県議会本会議場

 【那覇支社】県議会(高嶺善伸議長)の11月定例会は6日、一般質問2日目に入り、宮古島市区選出の奥平一夫氏(社大・結)が日本航空(JAL)の下地島空港での訓練撤退後の県対応と法的処置についてただした。これに与世田兼稔副知事が答弁し、「JALが撤退すると空港の存続は極めて困難になる」と述べ、今後、当面の経費支払いを求めて、同社に民事調停の申し立てを検討していることを明らかにした。一方で、県執行部は同空港の利活用について、国際線就航を視野に入れた運用を含め検討していることなどを答弁した。



 奥平氏が同空港の設置目的と経緯を質問したのに対し仲井真弘多知事は、日本でパイロット養成が急務となった1965年以降、航空会社の強い要望と国の航空審議会の答申を受け、国内唯一のパイロット訓練場として72年に建設が開始され、79年7月に供用開始に至った経緯を説明した。


 同空港の年間運営経費は、県との覚書により、JALと全日本空輸(ANA)が負担しているが、経営再建途上のJALは2010年5月以降、同空港での訓練を行っておらず、11年度で同覚書を解約する旨を通知し、12年度以降は維持費を負担しないことを県に申し入れていた。


 高度化した訓練シミュレーターの発達や、パイロットライセンス制度の改定などにより、県は同空港をパイロット訓練場として運用継続することは困難との見方を示している。


 その一方で、いわゆる「空の自由化」に伴うスカイマークなどの格安航空会社が宮古に新規参入するなど、空港施設の利用価値が高まると同時に、国施策によって中国富裕層向け「数次ビザ」の発行が開始されたことなどから、同空港と宮古空港の出入国管理施設(CIQ)を併設した国際空港活用の模索が、にわかに高まっている。


 再質問で奥平氏は「中国東方航空のチャーター便を宮古に就航させる動きがあるが県は、その受け入れにどう対応するか」と質問。これに当間清勝土建部長は「下地島空港の利活用、運営のあり方は、地元経済効果と併せて、国際線就航の可能性を検討したい」と答弁したほか、宮古空港の駐機スペースについても、「新たなスポットの設置に向けた検討を行っている」と明言した。


 県関係者によると、県は数次ビザ発行より、中国からの入域観光客拡大を目指しているが、那覇空港が既に手狭になったことなどから、同地域からの観光客を宮古地域に振り分けたいとの考えがあるという。


 奥平氏の再質問に対し仲井真知事は「空港機能をフル活用することを大前提に考えなければならない」と述べ、宮古、下地島の国際空港化に対し前向きな姿勢をみせた。