2012年4月1日(日) 9:00

市原さん詩集「月しるべ」/県内初、丸山豊記念現代詩賞

「第21回丸山豊記念現代詩賞」を受賞した市原さん

「第21回丸山豊記念現代詩賞」を受賞した市原さん

 2011年に国内で発行された現代詩の中で優れていると評価された作品に贈る「第21回丸山豊記念現代詩賞」に、宮古島市池間島在住の詩人、市原千佳子さんの詩集「月しるべ」(砂子屋書房)が選ばれた。県内からの同賞の受賞は、初めて。市原さんは「賞は個人的なもので、これまでやってきたことの結果。宮古の水が合い、詩作に没頭できたと思う。今後とも、沖縄から丸山豊賞受賞者が出てきてほしい」と話した。賞の贈呈式は5月12日に、福岡県で行われる。



 久留米市は、郷土の生んだ偉大な詩人「丸山豊」を顕彰し、文化都市づくりを進める施策として、同賞を1991年に創設した。同時に、全国有数の賞としてアピールすることで、多くの詩人の創作活動に刺激を与える狙いも込めた。


 選考委員は著名な詩人、清水哲男氏と高橋順子さんが務めた。対象作品は、昨年発行された約300冊の詩集。選考会は今年の2月13日に行われたが、合意が得られなかった。その後、候補作を増やすなどして吟味した結果、同月20日に「月しるべ」を受賞作に選定した。


 清水さんと高橋さんは「作品には南の島の濃く熱い血が流れている。性のおおらかさと罪、母性の悲しみとともに、島に伝わる宗教性に触れることができる。粗削りの印象があるかもしれないが、それも南国の巫女のみずみずしい筆力のゆえと考え、合意した」と、選考経過を述べている。


 「月しるべ」は、4作目で、19年ぶりに発刊した。第2作「海のトンネル」(修美社、1985年)は、山之口獏賞を受賞している。