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行雲流水
2012年6月4日(月)22:42

「オバマの財政健全化案」(行雲流水)

 アメリカのオバマ大統領は、今後10年間で財政赤字を3兆ドル(約240兆円)削減する財政健全化案を発表した。財政赤字削減の大部分は富裕層と大企業に対する増税や国防予算の削減で賄うというものである


▼オバマは、富裕層は税の不公正な優遇を享受していると訴え、「公平な社会」など、米国の価値を再生産する大切さを強調している。面白いのは、一部の大金持ちたちがこの主張に賛同「もっとわれわれから税金をとって」と訴えるのが一種の流行になっているという。一方で、共和党は富裕層への増税は経済の回復に悪影響を与えると反論する。この案は共和党が多数を占める上院で否決されたが、来る大統領選挙の重大な争点になるとみられている

▼日本でも最高税率は86年まで70%だったのが40%まで引き下げられた。その妥当性を検証することなく、「消費税増税ありき」でことが進められている

▼もうひとつ、両国で、企業が生産拠点を賃金の安い海外に移し、国内のいわゆる産業の空洞化を招いているが、オバマはこれを是正して製造業の国内回帰を図る税制改革を打ち出している

▼このような改革案を出しているのは、このままでは国民に不満があって選挙に勝てないという事情があるようである

▼外国に対しては相変わらずである。防衛費を削減しながら、災害で苦しむ日本に負担増を押し付ける。迷惑千万、沖縄に居座っている。学ぶべきものは学び、拒否すべきものは拒否して、主体的に国づくりをすることが、強く求められる。

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