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美ぎ島net
2012年11月17日(土)22:50

地域の見回り隊、自転車で全島パトロール/添道健康ロードクラブ

「ちゅらさん運動」で自主防衛パトに


活動拠点のあさつゆの里(添道公民館)で=11月11日

活動拠点のあさつゆの里(添道公民館)で=11月11日

 エコアイランドとして自転車が見直されるなか、添道健康ロードクラブ(内間豊慶会長)は7年前から自治会有志で活動していた。健康と親睦を図る目的で結成されたが、今では自主防犯パトロールとして、地域の見回り隊となっている。会計の砂川隆さんは「ごみの問題や公園の危険箇所など、目につくことは行政に連絡して改善してもらったり、安全でクリーンな島を目指し活動している。何より健康になりました」と表情を和ませる。


 2005年、5人で結成した同クラブは、翌年、宮古島警察署から「ちゅらさん運動」の一環で自主防犯パトロール隊として委嘱される。それから、第1・3の日曜日午後を利用して全島を約4時間かけてパトロールしてきた。勝連勇副会長は「現在会員も10人に増え、防犯パトロールのチョッキを着てロードを走っていると、それだけでも多少抑止力になっているのでは」と話す。

 メンバーは、職種もさまざま。公務員、会社員、建設業、農業とそれぞれが個性的で、年齢も40代から70代と幅広い。年を重ねるごとに仲間の連帯感も盤石になってきて、最近では親戚以上の仲。これまで宮古島内に限らず、伊良部島、多良間島、石垣島まで活動の幅を広げてきた。そして今回、目標としてきた沖縄本島パトロールに挑戦、3日間かけて200キロを走破した。

沖縄本島パトロール3日間の旅

 先月26日にスタートしたメンバーは初日、那覇新港を出発して浦添市、宜野湾市、北谷町、沖縄市、恩納村までの約50キロを走った。二日目は、恩納村から名護市折り返し、宜野座村、金武町、石川市、沖縄市までの80キロを走破。最終の3日目は、沖縄市から北中城村、中城村、西原町、与那原町、那覇新港までの70キロを走り、その日の最終便で帰島。

 ハードなスケジュールだったが、一人のリタイアもけが人も出さず、完走した。途中、一人のタイヤがパンクしてみんなで修理する場面もあったが、逆に仲間意識が強まったという。池田健吉さん(69)は「みんなに支えられて完走できた。これからも健康の続く限り、安心・安全の社会づくりに貢献できたら」と話す。

 今月11日午後、メンバーは活動の拠点「あさつゆの里」(添道公民館)に集まった。先月の沖縄本島パトロールの感動が冷めやらぬといった表情。山里茂夫さんは「相当の自信につながった。これまで以上に意識が高まり、仲間の絆が深まった」と会心の笑み。一番若い花城文博さんは「先輩たちに勇気をもらった。これからも模範にしていきたい」と話す。

 下地実さんは「2・5キロの坂も下りることなく完走できた。100歳までこぎたい」と自信を見せる。武富隆さんも「この調子でいけば、80歳は余裕だな」と笑った。砂川さんは「健康づくりから始まったクラブだが、今では社会貢献ができるという自負がある。一人でやる運動は自分のためだけだが、仲間でやる運動は絆であったり、精神的な癒やしとなっている。今回の沖縄本島パトは運動のアピールになった。全員が無事に帰島できたことを喜んでいる」と話し、これからも宮古だけでなく沖縄本島、ひいては九州、本州まで行ける活動にしたいと夢は大きい。

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