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行雲流水
2012年12月28日(金)23:21

「安倍内閣」(行雲流水)

 12月26日夜、安倍内閣が発足した。日本国を統治する最高行政機関の交代である。政治主導を掲げて政権を掌握した先の政府は誰の目にも経験不足の素人集団に映ったものだが、今回の内閣は陣容からしてそうそうたるものだ


▼安倍政権の最優先課題は日本経済の再生であり、デフレ脱却にあると、政権発足にあたって安倍首相は述べた。外交・安全保障も重要課題であることに変わりはない。先の政権は日米関係を危機的な状況にまで悪化させた

▼3年前の選挙で民主党は普天間基地を「県外に移す」と沖縄の人心を揺さぶる発言をして、沖縄の自民党所属議員を国会から一掃した。以来普天間基地の「県外移設」は、沖縄の呪縛となっている

▼普天間基地は、辺野古への移転でほぼ固まりかけていたはずだ。それをほごにしての県外移設であったが実現のめどのないまま「県外移設」が沖縄の心に根付いた。自民党は今回の選挙で圧倒的な議席を確保したばかりではない

▼沖縄県の4選挙区でも3人の自民党議員が誕生したのである。議席ゼロからの復活だ。選挙の3日後に自民党総裁としての安倍氏が「基地は、辺野古」と明言したことに名護市の市長は「国民を裏切る行為」と批判した。安倍総裁の発言は沖縄の民意は自民党にあると判断した上でのものであると考えられる

▼安倍政権の発足で沖縄の基地移転問題はリセットされたと理解すべきであろう。日米同盟を基軸とした安全保障を確保しての外交政策が展開される来年となるのではないだろうか。沖縄の波乱は収まりそうにない。

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